14話
トルア「それでは向かいましょう」
環「そうね…公務ですもんね」
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馬車に揺られ、数分後領地主の屋敷に着く。
トルア「降りましょう。お足元気をつけてください」
環「ありがとう」
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「やや!麗しゅうございます、聖女様!」
環「お招きいただき、ありがとうございます」
「それでは奥へどうぞ!」
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「ほほう、それでは日本という国からいらっしゃったのですかな?」
環「ええ、日本は…」
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「いいお話を聞かせていただいてありがとうございました。感激ですぞ!」
環「これくらいでよければ…」
「それでお一つお伺いしたいのですが…環様はどんな能力をお持ちなのですか?」
トルア「それを聞くのは御法度なはずです」
「いやいや、これは失敬!何せ聖女様がいらっしゃってから幾年も降らなかった雨が降ったので」
トルア「好奇心は死を招きかねません。ご留意を」
「いやはや、大した従者をお持ちのようで!それではこれにてお開きといたしましょうか」
環「お招きいただいてありがとうございました」
「またのお越しをお待ちしておりますよ!ほっほっほ」
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「聖女様を捕まえろ。あれはいい金になる」
「はっ」
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環「このあとはパレードだっけ」
トルア「はい。向かいましょう」
ケルア「私は別行動を取らせていただきます」
トルア「よろしくお願いします」
環「ケルアどうしたの?」
トルア「大丈夫です。帰りの支度をしてくれるので」
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ケルア「環様を狙うなど言語道断…死でも生ぬるい」