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力がみなぎるな

「今日やばいわ。めっちゃ力がみなぎってる」


角のとがったデビルの少女が言った。


「火事場の馬鹿力ってやつね」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「火事場? そんなもんどこにあるのだ?」


「現代社会」


「確かに。浮世は火事場と大差ないな」


「平日の昼間からパフェ食ってる奴が何言ってんだか」


「ブーメラン。お前も食ってるだろ、火中でパフェを」


「焼きバナナパフェ。結構いけるわね」


「焼きバナナを焼いたら大変よ? 燃えカスになっちゃう」


「そう。五年後のあんたみたいにね」


「ふざけんな。三年後だろ」


「死期を早めてどうするか? おまえはまだやれるよ、あと1、2年は」


「短くなってる!! どんだけあたしをカスにしたいんだ」


「今でも十分カスだろ」


「カスに言われたくねぇよ」


「あたしはクズだ。どやあっ」


「威張るな威張るな。カスもクズも変わらんだろ」


「カスカスうるせぇな。天かす食わすぞ」


「いいね。ちょうど、うどんが食いたかったんだ」


「じゃあうどん、二人前頼みましょうか。天かすだけあげるわね」


「いらんいらん! なんで二人前頼んでまで嫌がらせでしたいんだよ」


「うどんを二人前食わなきゃならん私の方が嫌がらせ受けてるわよ」


「少食野郎が。お前の方こそ天かす食ってろ」


二人は喫茶店をあとにした。

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