表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/158

小銭ある?

「あれだ、小銭くれよ」


角のとがったデビルの少女が言った。


「じゃあ肩叩きお願い」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「お駄賃! どこのキッズだ。紙幣と小銭を交換してくれと言ってるのだ」


「えーどうせ偽札でしょ?」


「どうせ? ……人聞き悪すぎだろ。まるで、いつも偽札使ってるみたいな言い方だな」


「え……本物だったの?」


「ひっぱたきてぇ。札束で顔面ひっぱたきてぇ」


「カネを粗末に扱うんじゃないわよ。身ぐるみはいで、海に捨てるわよ」


「お前こそデビルを粗末に扱うな。せめて、パンツは履かせてくれ」


「上はいいのかよ。基準がよくわからんな」


「基準は分からんでいいから。両替を頼む」


「分かったわよ。1000ゴールド紙幣を受け取ったから、10ゴールド渡すわね」


「待て待て。どごの世界にそんな世知辛い両替があるのだ」


「手数料を引いたのよ」


「足元を見すぎだろ。流石のアタシも気づくわ」


「ちっ、小賢しいデビルだ。ほらよ10ゴールドを、100枚」


「嫌がらせ! 嫌がらせの達人! どこにそんな持ってた?」


「それは乙女のヒ・ミ・ツ」


「乙女の懐どうなってんだよ。まあ、別にいいや、サンキューな」


「それでいいのかよ。ジャラジャラうるせぇな」


「お前が渡してきたんだろうが!」


二人は喫茶店をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ