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模型作りにさ

「模型って興味ある?」


角のとがったデビルの少女が言った。


「ない」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「……はい、この会話終了」


「お疲れしたー」


「待て待て。お疲れじゃない、何も疲れてない」


「適度なストレスは健全な生活に欠かせないわ。少しは働け!」


「急に何? むしろ、一言で会話をぶち切られたことがストレスなのだが」


「そりゃ、あんたの話題が悪いからよ」


「そうかぁ? じゃあ、お手本を見せてくれよ」


「任せろ。五分くれ」


「……絶妙にめんどくさい時間だな。まあ、いいけど」


「えーと……まあいいや、これでいくか」


「早いな、なんか明らかに妥協した感じだけど」


「適度な妥協は健全な生活に欠かせ」


「それはいいよ! ほら、早く言えよ」


「せっかちが。いくぞ」


「来いよ」


「実は私、あんたの妹なんだよね」


「……え? ちょ、嘘だろ?」


「うん、嘘」


「うぉい! ……なんたんだ、お前は」


「まあ、例よ例。食いつかずにはいられなかったでしょ?」


「確かにそうだが、毎回毎回そんなインパクト大な話題はないぞ」


「そりゃあんたの日常がしけてるからでしょ」


「……日常を否定されてしまった。どうしよ、明日からどう生きてこう」


「模型でもつくれば?」


「結局、その話題に戻すよかよ」


二人は喫茶店をあとにした。

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