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運動不足でさ

「最近、運動不足でさ」


角のとがったデビルの少女が言った。


「頭の?」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「何でだよ! そんなわけな……」


「な?」


「……なくはないな。確かに頭の運動はしていないな」


「ダメよ、そんなんじゃ。仮にもデビルなんだから」


「仮とはなんだ、仮とは。というかデビルはそんな知的なイメージないだろ」


「自分で言ってて悲しくならないの?」


「悲しみは乗り越えてこそだ」


「何言ってんの?」


「うるせぇうるせぇ! あーほら、また話題をすり替えられてるよ」


「ふところががら空きよ。気を付けなさい」


「何でアタシの落ち度なんだよ。勝手に入り込むお前が悪い」


「分かったわよ、悪かったわ。で、極度の運動不足がどうしたのよ?」


「極度ではないね、極度では。いや、この前さ高所にある服屋に行くのに長めの坂を登ったんだけどさ」


「ほうほう。それで?」


「いやもうびっくりしちゃったよ。まさかの途中で息切れしちゃってさ」


「ほうほう。しちゃって?」


「え? いや、終わりだけど」


「終わんのかーい」


「何その反応? アタシの話がスベったみたいな」


「いや、スベってたわよ。私のお肌並みにツルツルよ」


「お前の肌はカサカサだろ。いやいや、別に面白いトークじゃないから。爆笑オチとかないから」


「ねーのかよ。運動しろ、デブデビル!」


「当たり強すぎだろ! ……まあ、正論だけど」


二人は喫茶店をあとにした。

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