表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/158

寝癖がさ

「お前どうした? 寝癖ヤバいぞ」


角のとがったデビルの少女が言った。


「お前の地毛程じゃねぇよ」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「辛辣ぅ。狂犬過ぎだろ、心優しいアドバイスに対して」


「ごめんなさい。流石に本当のことをに言いすぎたわ」


「気を付けろよ。真実は時として残酷なんだから」


「そうね。で、その残酷な地毛よりひどい私の髪型だけど」


「反省の色! 無色! 無色透明! 曇り泣き光の中!」


「まあいいじゃないの。私とあんたの仲じゃないの」


「親しき中にも礼儀は必要だぞ」


「そんなもんは犬に食わせましょう」


「犬はお前だ、狂犬め。で、そのヘアースタイルはいったいなにがあったんだ?」


「別に。気分転換よ」


「え? 故意でやったのか?」


「そうです」


「正気か? はっきり言ってその髪型、死ぬほどイケてないぞ」


「大切なのは見た目じゃなくて中身よ」


「いや、お前は中身もイケてないだろ。せめて見た目だけはよくしないと」


「それは一理ある。あーこんな髪型にするんじゃなかったぁー」


「後悔が早いな。まあ、とりあえずアタシの帽子でも被っとけ、みっともないから」


「どうも……って穴が空いとるやないかーい」


「当たり前だろ、角を持つデビル用なんだから。贅沢言うな」


「これ被ってる方がみっともないと思うのですが」


「う、うるせぇ」


二人は喫茶店をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ