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魔法少女にさ

「魔法少女ってさ、憧れるよな」


角のとがったデビルの少女が言った。


「じゃあ、科学少年で」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「ここぞとばかりに逆張るんじゃない! この天の邪鬼め」


「鬼はお前だろ!」


「鬼? あーまぁ、デビルは鬼の一種か?」


「その辺は、作品の設定によって様々だと思うけど」


「それはそうだな。まあ、西洋の鬼的なニュアンスで間違いわないだろう」


「西洋はドラキュア、吸血鬼がポピュラーじゃない?」


「そう言われると、そうだな」


「デビルなんて隠しキャラレベルのマイナーさよ」


「何だ何だお前は。アタシから人権、否、デビル権を剥奪したいのか?」


「剥奪以前に、もともとないでしょそんなもの」


「マジかよ。明日からどう生きておこうか」


「そうね。私の家の、トイレ掃除係とか?」


「なんでトイレ限定なんだよ! やるなら、他の場所も掃除させてくれよ頼むから」


「すごいわね、その奉仕に対する意欲。若干、引くわ」


「何を引いとるか、お前が言い出したんだろうが。というか、何で、第一候補がお前の使用人なんだよ」


「だってあんた他に能ないでしょ」


「えげつないくらいのストレートだな。むしろアタシに掃除の腕なぞないぞ」


「マジで? それじゃあいよいよ能無しだけど」


「それはちょっとマズいな。どうすればいいか?」


「うーん……魔法少女にでもなれば」


「それ……生計立てられるのか?」


「無理でしょ」


「即答! もっと夢を見させてくれ!」


二人は喫茶店をあとにした。

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