表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/158

雨がすごいな

「おいおい、マジかよ。雨降ってきたぞ」


角のとがったデビルの少女が言った。


「あら、最高じゃない? 嫌なこと全て、水に流せるわ」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「重い! 初っぱなから重いわ! 雨で濡れた服より重い!」


「着衣遊泳は命取りよ。気をつけなさい」


「しねぇよ! ……それより、何かあったのか?」


「ええ。聞きたい?」


「めっちゃ聞きたい」


「じゃあ、言わない」


「あーっ! 失敗したよ! こういう場合は「聞きたくない」だったわ、こいつ相手の場合!」


「まだまだ未熟ね。デビ坊」


「デビ坊って何だよ! あーくそ、もう一回チャンスをくれ!」


「1000ゴールド」


「言うと思ったよ。え? 1000? 高過ぎるだろ!」


「じゃあ、2000でいいわよ」


「何が「じゃあ」なんだよ。上がってんじゃねぇかよ。倍になってんじゃんかよ」


「じゃあ買ってくれるわね。buyだけに」


「ムカつくわー。くそみたいなシャレ言いやがってよ。足元見るのも大概にしろや」


「あっ! あんたの右の靴、ガムついてるわよ」


「リアルに足元見るなよ! ……まあ、ガムの指摘はありがとう、だけどさ」


「食うなよ、それ」


「食うわけねぇだろ! デレて損したわ!」


「まあいいじゃないの。今朝の朝食の時、間違えてスプーン噛んじゃった私よりましよ」


「嫌なことそれかよ! 地味過ぎだろ!」


二人は喫茶店をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ