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新しい靴をさ

「いやー、買っちゃったわ。ついによ」


角のとがったデビルの少女が言った。


「え? 土地?」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「上げてくねぇ。上げてくね、ハードルを。上げすぎじゃね? もう飛び越えるんじゃなくて、リンボーダンス用のレベルの高さになっちゃってんじゃんよ」


「まあ、無理でしょうね。あんたじゃ」


「何だその言い方はぁ。確かにご期待に添えず、買ったのは土地ではないけどさ」


「いや、そっちじゃなくてリンボーダンス。あんたの体、人外と思えないくらい固いじゃない」


「そっちかよ! つか、そっちは触れなくていいんだよ! 只の例えジョークなんだから」


「マジで? めっちゃスベってたわね」


「うるせぇうるせぇ! 皆まで言うな、そんな抜き身のナイフみたいな言葉を」


「おっ、今のもスベりジョークかしら? すごいわね、スベり倒すわね。まるで名スキーヤーね」


「お前も言ってんじゃねぇよ! というか脱線しすぎだろ! アタシがあるものも買ったって話だ!」


「そうやってもったいぶるから、どんどん脱線してくのよ。人生は急行列車。ぼやぼやしてると乗り遅れるわよ」


「なんの話だ、まったく。とにかくアタシが買ったものは……」


「靴」


「あっ! 当てやがったな! 散々引きずり回しといて当てやがったよ!」


「やったぁ、嬉しー。景品は?」


「んなもんあるか!」


二人は喫茶店をあとにした。

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