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歌うまくなりたいな

「歌、うまくなりたいな」


角のとがったデビルの少女が言った。


「何年かかることやら」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「……よくて2年かな」


「普通にリアルな年数答えたわね。ディスられたことは気にしないスタイル?」


「その程度のディスは飽き飽きだよ。いちいち目くじら立ててられん」


「メンタルが強すぎでしょ。メンタル神ね」


「何それ? 神の一種か?」


「メンタル強めの神ね」


「神の時点で自己肯定感強そうだけどな」


「それは偏見よ。よくないよくない」


「知るか? 私の歌の話はどこだ」


「昨日に置き忘れたんでしょ」


「二度と手に入らないやつの比喩。よく歌詞でありがち」


「ガチでありがちね」


「黙れ。歌がうまくなりたいって話だよ」


「じゃあトレーニングでもしたら?」


「どいうやつよ?」


「呼吸ね。呼吸トレーニング」


「どうやんだ? 教えてくれ」


「知らん」


「ぶっ飛ばすぞ? ……まあトレーニングは一理あるな」


「でしょ? 千里の路も一歩からよ」


「何をえらそうに言うか。見てろよ、千里もかからずにうまくなってやるからな」


「こっちの台詞よ」


「え? お前もトレーニングするのか?」


「するわきゃねぇだろ!!」


「うるせ。声量だけは一丁前だな」


二人は喫茶店をあとにした。

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