表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/158

かなしばりにあってさ

「昨日さ、やばかったわ」


角のとがったデビルの少女が言った。


「いや、絶対私の方がやばかった」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「え? 何がよ? なんで張り合ってくるの?」


「なんとなく」


「ええ? ……まあいいや先に聞いとくわ、何があったんだ?」


「ナイトキャップしないで、寝ちゃった」


「……やばいのか? なんか反応の困る微妙なラインだけど」


「そうね。微妙なラインね」


「自覚あるのかよ。じゃあ張り合って来なくてよい」


「失礼しましたぁー。お話の続きをどうぞぉー」


「突然なんだその態度? まあ、いいけど」


「いいんかい。で、何があったん?」


「なんとさ、夜中にかなしばりにあったんだよ」


「え? それってさ……」


「何?」


「今日の0時過ぎってこと?」


「え? ああ、まあそうなるな」


「それじゃあ、昨日の話じゃないわね。ダウト」


「細けぇよ! そこ別に話のメインじゃねぇから! かなしばりだよこの話のメインは」


「ああそうなの。大変だったわね……もぐもぐ」


「食うなよ! ケーキよりアタシの話に食いつけよ! かなしばりだよ? 結構なハプニングでしょ?」


「いやだって、私たちは起きてる間も、この社会という存在に縛られているじゃないの」


「知らねぇよ! ……なんか嫌なことでもあったのか?」


「寝癖がひどかった」


「それはナイトキャップかぶらなかったからだろ」


二人は喫茶店をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ