表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
149/158

食欲ないな

「なんか食欲ないな」


角のとがったデビルの少女が言った。


「私はある。フフンっ」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「出た、今日のマウントエルフ」


「一日一マウントを心がけているわ」


「毎日、敵が増えるな。そろそろ包囲網が築かれることだろう」


「お前は完全に包囲されいるってやつね」


「そうそう。無駄な抵抗はやめろってやつ」


「田舎のおふくろさんが泣いてるってやつね」


「いやもういいだろ。マウントとるなっつてんだ。敵を増やすと、それこそおふくろ悲しむだろ」


「私のマザーの趣味ヤバイわよ」


「知らねぇよ。なんの趣味なんだよ」


「人間観察」


「それはヤバイわ。プロフィールに描いたらイタい趣味ナンバーワンだろ」


「ほんとよ。観察していいのは観察される覚悟のある奴だけよ」


「どういうこと? 人間観察のハードル高過ぎだろ」


「ハードルといえばね」


「出た、すぐ話題変えるやつ。アタシの話題で会話させろ」


「敵のテリトリーでは戦わない主義なのよね」


「誰が敵じゃ。戦闘じゃなくて会話をさせろ」


「分かったわよ。私のマザーの話だっけ?」


「違うわ。アタシの食欲がないって話だ」


「しっかりしなさい。腹が減ってはアレっていうじゃない」


「え? 戦はできぬだっけ?」


「木から落ちる」


「いやそれ猿」


二人は喫茶店をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ