表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
146/158

翼が生えたらさ

「デカい翼が生えたら何したい?」


角のとがったデビルの少女が言った。


「翼を枕にして昼寝」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「うーん一理ある」


「一理あるわね」


「お前が言ったんだろ。いや、なんかもっとやりたいことあるだろ」


「どこがに飛んで行くとか?」


「そうそう。どこ行きたい?」


「昨日」


「むかつく。行けるわけねぇだろ」


「過去には戻れないわよね」


「分かってんじゃねぇか。場所を言えよ」


「じゃあ、あんたん家」


「はぁ? なんでよ」


「別に翼がなくても行けるでしょ」


「お前が言ったんだろ。自己完結すな、私の存在意義なくなるだろ」


「じゃああれね、あなたの存在意義を探す旅に出るとか」


「何で存在意義がないこと前提なんだ。まあ、空の旅はいいかもな」


「旅は大地を踏み締めてこそでしょ。空を行くのはナンセンスね」


「なんでじゃ。翼があるのに歩いてどうする」


「翼があるけど、あえて飛ばないスタイル」


「尖りすぎだろ。翼のメリットが皆無だわ」


「翼はまあ、飾り扱いってことで。見た目補助的な」


「逆に翼が重い分、歩きにくいのでわ?」


「大丈夫。普段は取り外して携帯しとくから」


「じゃあもう生えてないじゃん」


二人は喫茶店をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ