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お前の耳さ

「お前の耳、かっこいいな」


角のとがったデビルの少女が言った。


「耳以外もかっこいいだろ」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「流石だね。たまに褒めてみたら、この反応。期待を裏切らないね」


「当たり前でしょ。謙遜するとでも思ったの?」


「いや、したらむしろ気持ち悪いだろ」


「いやいや、そんなこと……へへ」


「なんでそこで謙遜? 褒めてないし、タイミングめちゃくちゃだろ」


「で、私の耳がめちゃくちゃかっこいいのが何よ?」


「めちゃくちゃをつけるな。いや、ふと耳とがってんのいいなぁと思って」


「耳以外もとがってるだろ」


「まあ、確かに性格もとがってるな」


「おい」


「お前発だろ。なにそのノリツッコミ」


「まあ、でもいいことばかりじゃないわよ」


「そうなのか?」


「ええ。例えばサイズ関係とかさ」


「サイズ?」


「ほら、耳袋のサイズが合うのなかったり」


「いや、何その手袋みたいなノリのやつ。初耳だわ」


「初耳袋」


「うぜー。意味不明がすぎるだろ」


「ほんとよ。何よ耳袋って」


「お前が言ったんだろ。角袋じゃあるまいし」


「は? 角袋?」


「あ? 角袋だよ。デビル界隈のここ最近のトレンドの」


「それこそ知らんわ。初耳……いや、初角ね」


「何が"いや"だよ。どんな角だよ」


二人は喫茶店をあとにした。

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