表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
117/158

ミュージカル観賞をさ

「突然だが、ミュージカル観賞が趣味ってカッコよくない?」


角のとがったデビルの少女が言った。


「え? 私のこと?」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「え? お前の趣味そうなの?」


「いや全然」


「ぶっ飛ばすぞ? お前がミュージカルに興味あるそぶりなぞ見たことがないわ」


「まあ、そうでしょうね。あんたの観測下では」


「ムカつくね。じゃあオススメの奴教えてみろよ」


「デビルと三匹の子豚」


「ぜってぇねぇだろそんな演目。デビルのノイズ感よ。子豚三匹で成立するだろ」


「いや、デビルがいることでストーリーに深みが増してるから」


「マジかよ。デビルの立ち位置はどんなよ?」


「ストーリーテラー」


「まさかの天の声。デビルじゃなくても成立するじゃん」


「いや、そこをデビルにすることで演目に深みが増すのよ」


「増さねぇよ。デビルにそんな濃度ないよ」


「けっ、薄味アピールかよ!」


「どゆこと? 何もアピール材料ないだろ」


「しっかりしなさい。そんなんじゃ演者に採用されないわよ」


「されんでええわ。違うから、観賞する側になりたいんだよ」


「ああ、自称ミュージカル評論家みたいな?」


「……まとめ方に悪意がすさまじいが、まあそんなとこかな」


「いいじゃないの。では早速、レビューしてもらいましょうか」


「は? 何を?」


「デビルと三匹の子豚」


「星1、ゴミ」


二人は喫茶店をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ