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雑草魂をさ

「雑草魂を手に入れたいんだが」


角のとがったデビルの少女が言った。


「雑草食えば」


耳のとがったエルフの少女が言った。


港町の喫茶店に二人の姿はあった。


「アタシはコピー能力者かなにかか? 何で雑草食わんといかんのだ」


「いや、雑草を食う食生活を送ることで、簡単には折れない強靭な精神を育むのよ」


「なんか一理ありそうなないような。流石に健康状態に悪影響が出そうだが」


「何よ今さら、もう不健康の局地にいるのに」


「ひどい偏見。これでも毎日、乳酸菌とってるわい」


「アンタなんぞに取り込まれる乳酸菌が気の毒でならないわね」


「なんぞとはなんだ乳酸菌はみんなのもんだろ」


「そうね。私には必要ないけどね」


「強がるなよ、不健康エルフが」


「どこがよ。見なさいなこの羽の透明具合を」


「そこでエルフ要素!? ……黄ばんでるけど」


「近くで見すぎよ。加減を知りなさいな」


「知らんわ。なんの話だよ? 雑草魂だよ」


「それこそなんの話よ。勝手に手に入れてください」


「やっぱ、どんな逆境でも折れない精神は必要だと思ってな」


「そうね。私のようにね」


「お前は違うだろ。お前はあれだろ……えー雑草じゃなくて」


「薬草?」


「薬草? 薬草魂って何?」


「どんな逆境でも癒し系でいる精神」


「うるせぇ、卑しい系が」


二人は喫茶店をあとにした。

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