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旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
亀裂

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黒幕

春日虎綱「比叡山と本願寺の間を取り持った人物が居ます。」

私(村上義清)「将軍か?」

春日虎綱「将軍様もその1人であります。しかし将軍様を支えているのは彼らの共通の敵である織田信長。信長無くして将軍様はその地位を保つ事は出来ません。現に信長が出入りしなくなりました摂津に河内。そして大和と言った国々は今、統制不能の状況に陥っています。」

私(村上義清)「信長の代わりを務め得る人物無しには将軍が将軍であり続ける事は不可能?」

春日虎綱「仰せの通りであります。」

私(村上義清)「そんな奴相手にしないか……。」

春日虎綱「はい。」

私(村上義清)「そうなると延暦寺が比叡山にあった理由となる人物か……。」

春日虎綱「はい。天台座主覚恕の異母兄。今の天皇様であります。」

私(村上義清)「でも天皇こそ信長の助けが合って……。」

春日虎綱「はい。天皇様の身の安全並びに権威の回復。そして無くてはならないお金。これら全てを齎しているのが織田信長であります。しかしその一方、信長が不利な状況に陥る度に和平調停に駆り出されても居ます。」

私(村上義清)「それが無ければ天皇にカネを突っ込む理由も無くなるからな。」

春日虎綱「はい。そんな最中に発生したのが比叡山の焼討であります。今回、覚恕は焼討の被害から免れています。覚恕は焼討の5日前。京に入っていましたので。目的は何か?それは……。」


 天皇に会うため。


春日虎綱「何の話し合いが為されたか定かではありません。ありませんが、この時期信長は南近江における本願寺の拠点を押さえ、兵を石山へ集め始めていました。恐らくでありますが、信長の狙いを把握した上での入洛では無かったかと。」

私(村上義清)「案の定焼討は実行され、比叡山の拠点と言う拠点が灰となった……。その後、京に入った信長に対し天皇は抗議する事は無かったが、心の内は……。」

春日虎綱「いろいろ厄介な集団ではありますが、比叡山は天皇様の憲兵でありますので。」

私(村上義清)「これ以上、信長の暴走を許すわけにはいかない。しかし天皇も将軍同様自前の兵を持っていない。頼みの綱。特に東国に対する防御の役目を担っていた比叡山も今は無し。京は織田の兵で埋め尽くされてしまっている。畿内と四国は自分の権益拡大に奔走する奴らのみで頼りにならない。信長に対抗する事が出来。かつ天皇の権威を無条件に有難がる人物は居ないものか?そこで白羽の矢が立ったのが武田義信であり、義信に不足している玉薬を供給するべく比叡山と本願寺を和解させた。そうなると次に来るのは……。」

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