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旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
同盟崩壊

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本気

 後方に待機していた長野業盛率いる種子島隊の奇襲を受けた村上義清騎馬隊は一目散に退却。これを逃すわけには行かぬと追い立てる長野業盛が辿り着いた場所。そこは……。


 三方が山に囲まれた袋小路。


「放て!!」

の下知と共に三方からの一斉射撃。敵の罠に気付いた長野隊は退却を試みるも、そこを塞いだのが高遠勝頼。両者による衝突が始まるや否や

「四郎を討たすな!!」

の絶叫と共に三方から躍り出る部隊。勿論真田幸隆隊と村上義清の部隊を回収した真田昌幸の部隊。その頃村上義清は……。


私(村上義清)「(大将を囮に使うんじゃねぇよ……。)」


 それも


私(村上義清)「(『長野業盛に悟られてはいけませんので、きちんと銃撃は喰らって下さい。勿論その後の事もありますので移動出来る状況でお願いします。』ってどんな指示だよ……。)」


 しかも


私(村上義清)「(『殿の部隊は昌幸が活用しますので、少なくとも種子島と弓矢。そして長槍の各隊の安全は確保してください。加えて可能な限り騎馬隊も。であります。』)」


 そこまで言っておいて


私(村上義清)「(『殿については仕方ありません。武運が尽きたと諦めて下さい。』だろ……。まぁ安全な場所に辿り着く事が出来て良かった……。後はあいつらに任せるとするか……。)」


 一刻もしない内に大勢決す。村上義清側の勝利。


真田幸隆「殿。お見事でありました。」

私(村上義清)「負け続けた甲斐があった。って事だな?」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「ところで業盛の安否は?」

真田幸隆「確認しました所、取り逃がした模様であります。」

私(村上義清)「そうか……。そうなると里見と雉郷の開城を目指して兵を退くか……。」

真田幸隆「いえ。兵を退く必要はありません。」

私(村上義清)「どう言う事だ?」

真田幸隆「今、箕輪と鷹留の周囲に留めていた部隊を動かしています。目的は城取であります。大将不在であり、大将の部隊が敗れた報は既に届いている事と思われます。業盛の探索は続いています。城に到達していない事は確認出来ています。箕輪鷹留城内も同様でありましょう。」

私(村上義清)「長野業盛が箕輪に辿り着く前に、2つの城を。」

真田幸隆「そのためにも我らが今向かう先は里見、雉郷ではありません。箕輪鷹留であります。」

私(村上義清)「なら部隊を分けるか……。」

真田幸隆「はい。四郎と昌幸を鷹留に向かわせ、殿と私は箕輪へ向かいましょう。」

私(村上義清)「その時も……。」

真田幸隆「いえ。此度はこちらで行います。もしもの時はお願いします。」


 城接収時の人質って事?

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