表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
同盟崩壊

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

592/653

懸念

 鷹留城からの援兵の撃退に成功した高遠四郎は、村上義清本隊と合流。兵を東へ向け移動。箕輪城を出陣した敵兵との遭遇に注意を払いながら新たな陣を構えたのでありました。


私(村上義清)「鷹留とのいくさを見て、業盛はどう出るか?」

真田幸隆「退いた場合は如何なされますか?」

私(村上義清)「『見捨てられた。』と里見、雉郷に思わせる事が出来れば善し。」

真田幸隆「その場合ここは如何なされますか?」

私(村上義清)「長野の主力。とりわけ箕輪城の兵が健在である事。里見と雉郷がまだ長野側にあるのでここは引き払う事とする。」

真田幸隆「わかりました。」


伝令「申し上げます!長野業盛!こちらへ向け進軍中にあります!!」


私(村上義清)「あくまで戦う腹積もりだな。」

真田幸隆「そうなりますと注意しなければなりません。」

私(村上義清)「何か気になる事があるのか?」

真田幸隆「はい。業盛はうちの強さを知っています。輝虎の不在時。我が物顔で関東を蹂躙する北条を破った事実を目の当たりにしているのでありますので。故に此度のいくさで彼は、箕輪から出て来ないと想定していました。しかし業盛は出て来ました。出て来る。と言う事はこちらに対し、某か対策が施していると考えるのが自然であります。」

私(村上義清)「確かに。」

真田幸隆「鷹留の時も危惧していました。危惧をしていましたが、四郎が先手を取る事が出来た事もあり杞憂に終わりました。その報告を業盛は受けているハズであります。しかし彼はこちらに兵を進めています。

 最も恐れなければいけないのは『特攻』であります。殿が昔、武田晴信に対し行おうとしたあれであります。兵の損耗が著しいため、一度限りしか使えません。使えませんが効果は絶大であります。ただその攻撃が終われば箕輪衆の抵抗は終わりを告げる事も意味していますし、その攻撃に改良を加えたのが今のうちであります。厳しい戦いになりますが、対応は不可能ではありません。

 注意しなければならない2つ目が種子島であります。箕輪城は他の上野国衆同様上杉輝虎の支援の下、大量の軍事物資が供与されています。その1つが種子島であります。ただ幸いにしまして輝虎が入って以降、上野が大きないくさの場になった事はありません。故に業盛がどのような形で種子島を活用するのか?特に外いくさについてがわかりません。」

私(村上義清)「いつもの感覚で突っ込むのは……。」

真田幸隆「用心するに越した事はありません。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ