表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
元亀争乱

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

433/653

連打

春日虎綱「石山の本願寺にある鐘が連打されました。」

私(村上義清)「意味するものは?」

春日虎綱「平和裏に野田、福島の門徒を救えない事がわかった以上選択肢はありません。徹底抗戦であります。しかもこれは本願寺による単独行動ではありません。」


 同じ日。信長が先に追い返した朝倉の軍勢8千が国境を越え、こちらも一向宗の拠点の1つ。近江南西部の堅田に進出。更に……。


春日虎綱「西からの暴風と大雨を利用し、野田、福島に居た三好勢が脱出。高潮で逆流する淀川の堤を切り落としました。」


 そこに。


春日虎綱「鐘の連打を聞いた一向宗徒が集結し、信長方の陣地に襲い掛かりました。織田勢は今。大混乱に陥っています。」

私(村上義清)「信長はこの動きを……。」

春日虎綱「全く以て把握していなかったと見て間違いありません。」


 すぐさま和睦に向けた話し合いが持たれるも……。


真田幸隆「まさか三好からでは無いよな?」

春日虎綱「えぇ。三好に和睦をする理由はありませんので。」

私(村上義清)「なりふり構わずだな……。将軍が信長と同行しているから文書の作成は可能か……。」

真田幸隆「書きますかね?」

私(村上義清)「書かざるを得ないだろう。ただ使い分けはするだろう。」

真田幸隆「信長の副状がある文か、そうで無い文でありますか?当然、信長も添えて出す事になるでしょうから『信長に書かされている事わかるよね。俺(足利義昭)の本音は理解しているよね。』になりますか。」

私(村上義清)「そうなると当然……。」

春日虎綱「はい。和睦交渉は決裂しました。当然、三好側が拒絶しました。」


 状況は更に……。


春日虎綱「堅田に進出しました朝倉と浅井の軍勢が坂本に進出。宇佐山城を守っていました織田信治と森可成が対応するも敗れ、両者は討ち死にしました。」

私(村上義清)「宇佐山城は?」

春日虎綱「城に残った者共が奮戦。陥落は免れています。しかし朝倉が京を伺う状況に変わりはありません。加えて信長も摂津で釘付けになってしまっています。」

私(村上義清)「この事が知れ渡ってしまうと……。」

真田幸隆「義信が黙っては居ませんね。」

春日虎綱「その事についてでありますが。」

私(村上義清)「申してくれ。」

春日虎綱「はい。本願寺の石山から甲斐の武田に伝達するためには、必ず織田ないし徳川の領地を通らなければなりません。これは北近江発も同様であります。織田、徳川を経由しない北陸からも可能ではありますが、そうなりますと我が領土を通らなければなりませんので現状。正確な情報として伝わっているとは思えません。しかしそれも時間の問題であります。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ