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旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
元亀争乱

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上陸

 翌月。


春日虎綱「三好三人衆が摂津に上陸しました。」

真田幸隆「そのまま京を目指し兵を動かしているのか?」

春日虎綱「いえ。此度は上陸地点で持久戦の構えを見せている模様であります。」

真田幸隆「京の防備を勘案しての判断か?」

春日虎綱「それも勿論あるかと思われます。しかし今回は別の要因も絡んでいるかと。」

私(村上義清)「将軍の事か?」

春日虎綱「はい。」

真田幸隆「しかし将軍様が信長を排除しようと考えているのであれば、保護に動いても問題無いと思うが……。(考え直して)そうか。兄を殺したばかりか、自分(足利義昭)にも手を掛けようとした連中を信用する事は出来ないな。」

春日虎綱「将軍様にとって、信長はやりたい事に口を挟む面倒な奴なだけですので。」

私(村上義清)「意見として正しい事を述べているのは?」

真田幸隆「答えるまでも無いでしょう。」

私(村上義清)「そうだよな……。」

春日虎綱「たぶんでありますが……。」

私(村上義清)「遠慮せず申せばよい。」

春日虎綱「はい。此度の動き。特に家臣による池田勝正の追放は、信長と朝倉、浅井が対峙している時に発生しました。それから20日あまり経っての三好三人衆の上陸。」

真田幸隆「これらの動きは全て連動していると考えているのか?」

春日虎綱「仮定の話ではありますが。」

私(村上義清)「続けよ。」

春日虎綱「はい。仮に信長と朝倉、浅井のいくさが継続している。もっと言いますと信長が敗れていた場合。たぶんでありますが、三好三人衆は京を目指したものと思われます。目的は勿論、信長側の勢力の排除並びに全国に法令を発するために必要な朝廷の確保であります。」

私(村上義清)「義昭についてはどう考える?」

春日虎綱「信長を完全に排除するまでは利用する事になったかと思われます。将軍様の命令によっての動きでありますので。」

私(村上義清)「となると目的を果たす事が出来た折には?」

春日虎綱「三好三人衆にとっても(将軍様は)面倒な奴である事を承知していますので。」

私(村上義清)「追放?」

春日虎綱「取り逃がした結果が今の状況でありますので、残念ながらになるのでは……。尤も三好が京に入る前に朝倉義景が将軍様を保護する事が出来ればその選択肢は消える事になりますが、朝倉義景は京の政治にそれ程関心を示していません。仮に保護に成功したとしましても……。」

真田幸隆「三好と朝倉が対立する事になるのは目に見えているな。」

春日虎綱「はい。その三好なのでありますが、上陸した場所について気になる事があります。」

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