表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
元亀争乱

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

420/653

すぐそこに

春日虎綱「そして3つ目の要因であります。それは勿論、すぐそこに味方が居る事であります。彼らが合流すれば朝倉と浅井の後詰めを殲滅する事が出来るからであります。」

私(村上義清)「当初の予定通りにはなったんだよな?」

春日虎綱「ただ誤算が1つありました。」

私(村上義清)「相手の動きを読み違えて、肝心の合流指示を出して居なかった?」

春日虎綱「はい。」

私(村上義清)「信長方不利な状況での開戦を余儀なくされる事になってしまった?」

春日虎綱「はい。」

真田幸隆「それで信長はどうしたのだ?」

春日虎綱「大至急各隊に合流の指示を出すと同時に、朝倉と浅井が渡って来る地点を封鎖。迎撃態勢に入りました。」

真田幸隆「相手はどう言う戦術を採用したのだ?」

春日虎綱「はい。浅井長政は、信長旗本隊の封じ込めに取り掛かりました。」

真田幸隆「朝倉は?」

春日虎綱「朝倉は徳川家康の撃滅に取り掛かりました。」


 朝倉勢1万に対し、徳川の軍勢はその3割。


春日虎綱「ただ幸い両者が相まみえる場所が限られていた事もあり、朝倉は圧倒的な兵数の差を活かす事は出来ず。家康は川の浅瀬で一進一退の攻防を繰り広げる事が出来たとの事であります。その一方、深刻な事態に陥ったのが織田信長でありました。」

真田幸隆「(信長の旗本隊は)戦うための集まりでは無いからな……。」

春日虎綱「はい。ほぼ総崩れの状態に追い込まれていたそうであります。」

真田幸隆「もしそこが破られてしまったら?」

春日虎綱「はい。家康は浅井から側面を衝かれ、全滅していたものと思われます。」

私(村上義清)「無事に帰る事が出来た。と言う事は?」

春日虎綱「はい。横山城を囲んでいた信長勢が徐々に合流しまして浅井勢を押し戻し、朝倉を防ぐのに忙殺されていました家康にも兵を派遣。池田恒興と丹羽長秀が朝倉の左翼を脅かす事により窮地を脱する事が出来たとの事でありました。」

私(村上義清)「戦果の方は?」

春日虎綱「信長の書状に記されているような大勝利と言うわけでは必ずしも無かったかと思われます。しかし、朝倉と浅井の後詰めを追い払う事により横山城を手に入れ、京との連絡路の確保に成功した事は事実であります。」

私(村上義清)「家康に対して何か褒美はあったのか?」

春日虎綱「名目上は、将軍様の依頼でありますので。」

私(村上義清)「ただ骨を折っただけ?」

春日虎綱「信長からの一時金はあったと思われます。それも少なからずの。ただ家康はそれよりも『大きな物を手に入れる事が出来た。』と述べていました。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ