表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
南進

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

274/653

信長の特徴

 『信長来る!』の報を受け、兵を動かす村上義清。しかしその動きは鈍く岩村城は織田方によって包囲され、そう簡単に織田を追い払うことは出来ない状況になって美濃に入った村上義清。至急岩村城救出に動き出すのかと思われたのでありましたが、何故か岩村城を避けながら素通り。これより少し前、武節城。


春日虎綱「信長といくさをするのですか?うちと(信長と同盟している)松平が今、どういう関係になっているのかわかっていますよね!!」

私(村上義清)「そなたの働きがあって良好な関係であることは重々承知しておる。」

春日虎綱「真田(幸隆)様は何と仰っていますか?」

私(村上義清)「『大いにやれ。』と背中を押してくれた。」

春日虎綱「(あの野郎……。)ところで殿。今日は何の用で呼び付けたのでありますか?」

私(村上義清)「信長の特徴を教えて欲しいと思っておる。」

春日虎綱「あの私……。(信長と)直接の接点はありませんが……。」

私(村上義清)「家康や(水野)信元を通じてわかることは無いか?」

春日虎綱「そうですね……。自らが率先して行動に移す……。部下や領民には優しく……。成功した者に対してはそれに見合っただけの報酬を与える一方、失敗した者についても次の機会を与える。その尻拭いは信長自らが処理をする。良くも悪くも面倒見のいい兄貴になりますでしょうか?」

私(村上義清)「いくさの仕方について何かわかることは無いか?」

春日虎綱「今川義元を斃した時のことを調べて思ったことなのでありますが……。」


 南西方向へ兵を動かす村上義清。どうやら標的を明知城に定めている様子。村上義清率いる兵の全てが岩村城を通り過ぎようとしたその時。


春日虎綱「織田信長は家臣に申し合わせる前に、信長が。彼の供回りも従えず。独りで動き始めています。」

私(村上義清)「その信長の動きに気付いたものたちが急ぎ信長に付いて行く?」

春日虎綱「そうなるかと思われます。」


 少し時間を動かして深志城。


真田幸隆「虎綱の話が確かであるならば、その瞬間。信長は丸裸の状態になるわけでありますね。」

私(村上義清)「そうだな。となると『(信長が)勝てる』と思わせる必要がある。」


 村上義清率いる部隊の最後尾には何故か……。


真田幸隆「そのためには特大の餌を用意する必要があります。」

私(村上義清)「と言うことは……その餌になるのは……。」

真田幸隆「当然。」

私(村上義清)「俺と言うことだな?」

真田幸隆「御意。」


 最後尾を悠々進む村上義清を確認した織田信長は、供回りにも知らせることなく村上義清の背後目掛け馬を走らせるのでありました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ