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旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
越後の龍

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北条にも

 関東独自の権力関東管領でありながら京との繋がりを持つ上杉輝虎。これらを用い関東の安定化を目指す上杉輝虎でありましたが……。


真田幸隆「朝廷や将軍様へ仲介をする権限を持っている勢力は上杉輝虎だけではありません。北条氏康も持っています。」


 北条氏康は従五位上であるのと同時に相模守を有している。


私(村上義清)「将軍との絡みはどうなっている?」

真田幸隆「はい。御相伴衆に名を連ねています。」

私(村上義清)「持つだけなら誰でも出来るように思うのだが?」

真田幸隆「そうですね。カネさえあれば殿でも……。」

私(村上義清)「斡旋して欲しいの?」

真田幸隆「(私の)自腹ででしょ?勿論殿が中間で搾取するんでしょ?」

私(村上義清)「とにかくあいつらは何かあったらカネだから必要経費は掛かるには掛かるけれども。それ以上に輝虎を通さないといけないからな……。」

真田幸隆「殿に話しても意味が無い。」

私(村上義清)「(静かに頷く)。」

真田幸隆「なら要りません。そんな殿とは違い、氏康は他者を斡旋する権限も持っています。輝虎が関白様を連れて関東に入られた際、上杉方となりました太田資正に対し氏康は『うちに戻って来い。そして共に輝虎を追い払おう。その暁には私から将軍様に申し上げてそなたを御相伴衆になることが出来るよう尽力する。』と介入の見返りに京権力の位を持ち出しています。」

私(村上義清)「朝廷も将軍も二枚舌?」

真田幸隆「勝った方を公認するぐらいのお考えではないかと思われます。」

私(村上義清)「本心は?」

真田幸隆「京とは遠い関東でありますので、複数の勢力が適当に争っている現状が望ましいのではないかと。」

私(村上義清)「『あいつは京の権力に弱い!』と分かれば、より高い位を与えればこっちになびくわけだからな……。」

真田幸隆「その官位を与えることの出来る将軍様や朝廷の存在理由も増してくるものであります。」

私(村上義清)「高い位であればある程、朝廷や将軍様に入る金額も増えることになるからな。」


 現在の将棋を例にしますと、級位の免状を出してもらうのに4400円が必要となります。これが初段になりますと10倍近い33000円。六段ともなりますと更に10倍近い275000円必要となります。


私(村上義清)「そうなると京権力にとって関東が上杉と北条の2強となって欲しくはない。」

真田幸隆「そうですね。彼らが独力で倒すことが出来ない勢力が必要となります。その標的の1人が太田資正であります。」

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