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旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
越後の龍

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露呈

 7月。


私(村上義清)「ん!輝虎が越中に出陣した!?」

真田幸隆「はい。神保長職が再び椎名康胤に圧迫を加えている模様であります。」

私(村上義清)「2年前に和睦していたハズだが?」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「それも現状維持。神保は何も失うこと無く終わったにもかかわらずか?」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「それが今になって何故?」


 いくさはすぐに決着。上杉輝虎の圧勝。


私(村上義清)「神保はどうしている?」

真田幸隆「さしたる抵抗を見せることもなく輝虎に恭順の意を示しています。」

私(村上義清)「なら何故椎名に攻撃を仕掛けたのだ?」

真田幸隆「輝虎がしばらく関東に居たからでありましょう。」

私(村上義清)「某かの居ぬ間に椎名を片付けておきたかった?」

真田幸隆「そうなりますかと。」

私(村上義清)「それだけ(神保と椎名との間に)力の差があると言う事か?」

真田幸隆「戦況を見る限りそうなります。」

私(村上義清)「神保からすれば『輝虎が越後に戻りさえしなければ……。』の心境かな?」

真田幸隆「椎名が存在する以上、輝虎はいつでも越中に入ることが出来ますので、その状況を打開したい気持ちがあったかと思われます。」

私(村上義清)「陸路で越後から越中を目指すとなるときついからな。」


 親不知子不知。


真田幸隆「海を使うにしましても安全に上陸する場所が必要となりますので。」

私(村上義清)「その場所が輝虎と手を結ぶ椎名の領地だった。」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「(神保が椎名を)攻める気持ちもわからないでもないな。」

真田幸隆「御意。」

私(村上義清)「ただ輝虎が越中へ動いたとなると、北条は黙っていないよな?」

真田幸隆「はい。輝虎が関東に居ないことがハッキリとしましたし、その輝虎が今。越後にすら居ませんので。」

私(村上義清)「輝虎が越中に居ると言うことは当然。」

真田幸隆「えぇ。氏康が恐れる輝虎の本隊も越中にいます。ただ幸か不幸か神保があっさり降伏してしまいましたので、関東に何かあったとしましても輝虎はすぐに兵を動かすことが出来る状況にあります。」

私(村上義清)「兵は動くことが出来ても、予算が追いつかないだろう?」

真田幸隆「普通の勢力でありましたらそうなりますが、越後の経済力が経済力でありますので。」

私(村上義清)「全くの別方面で同時にでもならない限り問題は無い?」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「お金が無ければ困るけど、あったらあったで。にならないと良いのだけど……。」

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