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旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
統一

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140/653

指南

 本拠地葛尾を嫡男国清と自分の家臣に渡し、自らは松本平へ移り。拠点を深志に定め、新たな町づくりに着手した村上義清。でありましたが……。


真田幸隆「城はこのままで宜しいのですか……。」


 深志には小笠原時代からの城が存在するもののあくまで支城。


私(村上義清)「今、ここがいくさの場となる恐れはない。もし仮になったとしても(小笠原の本拠地であった)林城がある。今回の深志への移転により(林城及び周辺の)要地を抑えることが出来た。助言感謝している。」

真田幸隆「有難き幸せ。」

私(村上義清)「その(城の防御に使わなくなった)分、深志の町づくりに資金を投下する。」

真田幸隆「そうなりますと最終的には深志城と林城を包括した町を。」

私(村上義清)「お前んとこ(尼ヶ淵から国分寺跡まで)のようになれば理想ではある。ただそれを伝えてしまうと、誰も引っ越してくれなくなるので、形の上ではあるが林城は廃城にする。ところで話は変わるけれども……。」

真田幸隆「なんでしょうか。」

私(村上義清)「勢力圏が広くなったこともあるので、統治の仕組みを整理しようと考えている。」

真田幸隆「どのような形を……。」

私(村上義清)「今、国衆に安堵している所領に手を加えることはない。」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「ほぼ独立していることと変わらない木曾、仁科、高梨に対する扱いも変えることはない。」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「彼らに対する軍事保障について基本的には私が担う。」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「松本平は私の直轄領とする。」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「で、残された地域についてなんだけれども……。」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「まず葛尾と井上領については息子の国清が担う。」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「尼ヶ淵から東の地域は変わらず幸隆が統括する。」

真田幸隆「はい。」

私(村上義清)「加えて幸隆には諏訪の指南をお願いしようと思っている。」

真田幸隆「諏訪(義重)の子は?」

私(村上義清)「諏訪大社の仕事に専念してもらおうと思っておる。それに諏訪の衆は長いことそなたの指揮で動いているのであるのだから。それに……。」

真田幸隆「なんでしょうか。」

私(村上義清)「今後、関東が騒がしくなることを考えると……。」

真田幸隆「武田と北条の動きに注視せよ。」

私(村上義清)「責任は私が持つ。」

真田幸隆「わかりました。そうなりますと残る伊那高遠は……。」

私(村上義清)「四郎と保科が担うことになる。」

真田幸隆「彼らの指南を……。」

私(村上義清)「(春日)虎綱に任せようと考えている。普段はお前同様深志に居てもらう。」

真田幸隆「広い地域でありますが……。北は我が領地。東は赤石の山々に隔てられ、西はこちらに従属しました木曾。」

私(村上義清)「南は今川義元。」

真田幸隆「係争沙汰になる相手は……居ませんね。」

私(村上義清)「時間を掛け、統治を進めて行こうと考えている。」

真田幸隆「わかりました。」

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