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誰が悪い

作者: やまき たか
掲載日:2020/04/22

言いたいことです。

上手く言えないことです。


 いつからか、僕の周りには誰もいなくなった。

 きっと僕は嫌われているんだとそう思った。

 いつからだろう。

 どうしてだろう。

 僕は全く悪くないのに。

 

 それからは人を見る目が変わった。

 

 あいつばかりずるい。どうしてあの人ばかり上手くいくのか。あの子よりも僕の方が優れているのに。


 誰に対してもそんなふうに思ってしまう。口には出さない。僕は大人だから。こいつらとは違う。

 

 青春なんてクソだ。はしゃいでいるあいつらは馬鹿みたいだ。頭の悪い奴らが騒いでいるだけだ。


 いじめられた。心の中で何度も彼らを返り討ちにした。ざまあみろ。

 大人な僕は手を出さない。

 偉い。


 そうだ。

 その通りなんだ。


 恋人なんていらない。面倒くさい。

 友達だっていらない。面倒くさい。


 一人の方が楽だ。


 だってみんなが僕を責める。

 僕は悪くないのに皆が僕を責める。

 

 みんなが悪い。この世が悪い。

 ――僕は悪くない。

 

 本当に?

 本当に僕は悪くない?

 

 みんなが上手くいくのは、僕が頑張っていないだけじゃないのか。


 僕は大人なのか?

 違う。

 ただ怖がって声も出せないだけなんだ。


 友達も恋人も欲しい。

 みんなが羨ましい。

 青春の真ん中に僕がいて欲しい。

 

 一人は、寂しい。

 

 どうして僕は一人?


 僕が悪いから。

 

 人に優しくできない、僕が悪いから。

 下を見ることしか出来ない僕が弱いから。

 

 僕が悪い。

 

 

 優しくなりたい。

 優しくなるにはどうしたらいい。

 

 優しい人の真似をすればいい。

 

 手の届くみんなに優しくすればいい。

 

 誰かを見下すのはもうやめた。

 誰かのせいにするのはもうやめた。

 自分を責める振りをするのももうやめた。

 

 誰が悪い。

 誰が悪い。

 

 誰のおかげで。

 

 自分のおかげで。

 

 僕の優しさは、誰かのおかげで。

 誰かの喜びを、僕のおかげで。

 

 「誰が悪い」

 

 

 強い振りをする僕はもうやめた。

 

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