六話
本当は、昨日更新するつもりだったのですが、うっかり16時間も寝てまして申し訳ないです
お風呂から上がったボクたちは、ミントのハーブティーを飲んでいた。
「いや〜、お風呂なんて初めて入ったっすけど、極楽だったっすね!……お、このハーブティー美味しいっす!」
「ふふ、エラちゃんに喜んでもらえてよかったよ」
実はあの後もボクたちは洗いっこをしていたのだ。エラちゃんのあんなところやそんなところを洗ってあげて、エラちゃんにも「ここ洗えよ」と洗わせた。女の子同士って最高!
完全植物由来のシャンプーやリンス、トリートメントを使ったおかげか、くすんで見えたエラちゃんの金髪も太陽の如く輝いている。
そのため、お風呂では悩ましげな声を上げていたのも忘れたかのようにご機嫌だ。
「そろそろ寝ようか」
「それもそうっすね」
ハーブティーを飲み干して、ボクとエラちゃんはベッドに二人で横になる。横を見ると、エラちゃんがボクをニコニコとしながら見ている。
「どうしたの?」
「いや〜、自分友達とお泊まりなんて初めてなんで、嬉しいんすよ」
「そ、そっか。えへへ、なんだか恥ずかしいね」
そっかそっか。えへへ、エラちゃんはボクのこと友達だと思ってくれてるんだ。会って一日でここまで仲良くなれるなんて、嬉しいな。
「じゃあ、おやすみなさい」
「おやすみっす」
ボクたちは指を絡ませながら眠りにつくのだった。
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翌日、ボクはエラちゃんに植物を卸して、代金を受け取った。卸したのはじゃがいもや小麦、いくつかの薬草だ。
流石に馬なんかは用意出来ないので、当然の如く馬車に荷物を詰めることは出来ない。そこで、ボクが荷車を創る形で多めの商品を運べるようにしたのだ。とはいえ、この世界では植物は高い。なので銀貨一枚分の商品とはいえ、量は一人で運べる程度しかないのだ。
いずれは野菜が銅貨数枚で買えるようになればいいな。
「これが銅貨っす。1000枚で銀貨になるっす。ちなみに50枚ごとに大の硬貨があるっすよ」
「へえ。じゃあ、銀貨が1000枚で金貨になるのかな? それで、銀貨50枚は大銀貨1枚だね」
「そうっすね。勿論、地域によって差はあるっすけど、概ねは」
「そうなんだ」
「今回のフロラちゃんとの取引は銀貨1枚と銅貨36枚分っすね。ふぅ、ほぼ全財産注ぎ込むんすからしっかり儲けるっすよ〜」
フロラちゃんからお金の説明も同時に受けた。本当はこのお金で高価なものを仕入れるつもりだったらしいんだけど、ボクとの取引を優先してくれた形だ。
ありがたいけど良いのかな、って訊いたら、作物の方が余程売れるから願ったり叶ったりと快活に答えてくれた。
だからボクは、ほんの少しだけ病気だったり寒暖だったり、または痩せた土地でも育ちやすいものを作り出したのだ。もちろんエラちゃんには内緒で。味も地球準拠だから、きっと食べた人は目を見開くだろうなぁ。
今はまだ買っても直ぐに食べてしまう人がほとんどだと思うけど、いずれ植える人が出てくるかもしれないからね。
「じゃあそろそろ行くっすけど……フロラちゃん、本当に一緒に来ないんすか?」
「うん。ボクはここに残って、荒野の緑を増やすのに専念しようと思うんだ」
「そうなんすね……」
「そんなに寂しそうにしないで? 大丈夫だよ、一月しないでまた来るんでしょ?」
「そうっけどぉ……」
別れの時間になると、エラちゃんはえっぐえっぐと泣き出してしまった。また数週間後には仕入れに来るのに、それすら寂しいみたいだ。
それに釣られてボクも寂しくなってきちゃった。
それからボクたちは、抱き合って一時間くらい別れを惜しんだ。
「また来るっすよー!」
「気をつけてねー!」
というようなやり取りをお互いが見えなくなるまで続けていた。
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エラちゃんと別れてからも、ボクは精力的に森を広げていった。そのおかげもあって、現在の森の広さは10平方キロメートル以上もある。芝側にも所々で背の高い植物を生やしたり、なんてこともやってもみた。
しかし、一番頑張ったのは大聖堂だろう。紙に何度も描きなおして、自然と調和しやすくしながらも大好きなゴシック様式が失われないように努力したんだ。
ガラスなんかは『植物創造』では用意出来ないから、今は穴が空いてるけどいずれ嵌めたいよね。それまでは虫なんかが入らないように虫除けしておく必要があるけど。
そんなことをしていたら、移民してくる――可能性がある――人達の住居を一軒も建てていないことに気付いた。急いで立てる必要があるわけだけど。でもな〜、職を奪わないように避難所みたいなものにしたい。
そんな感じで、適当でいいかとまさに体育館みたいなのを創り出した。広さなんかは総合体育館くらいあるけど、大聖堂より狭いしいいよね。
ちなみに、ログハウスは大聖堂の一角にそのまま残ってるから、外観を損ねることは無いし居住性もそのままだよ。それを考えれば、大聖堂は大きく創りすぎたかも。
法律には大聖堂より大きい建物立てちゃダメって書いておこうかな(職権乱用)。
さて、『植物創造』!
すると、スルスルスルっと茎やらなにやらが伸びて、瞬く間に巨大な体育館並の広さの建物が出来た。
うーん。やっぱり慣れない性能の能力だよね、これ。この能力に慣れたら、頭が麻痺した証拠だよ。
やっぱり女神サマには少し、ほんの少し塵芥くらいの申し訳なさがあるな。
そんなこんなでエラちゃんと別れてから2週間とちょっと。エラちゃんが200人くらいの人を引き連れて戻ってきた。




