やらかしまくり、目立ちまくり
投稿が遅れてしまったお詫びとして、二話連続投稿します。
ヒソヒソ…
ヒソヒソ…
(うぅ…周りからの視線が痛い…)
『自業自得じゃ、バカめ』
今は、まだ訓練場で適性検査の順番を待っているところであった。
なのだが…
(ねぇ…)
『ん?なんじゃ?』
(私の適性魔法って…)
『…創生魔法じゃな』
(それって学校の教師にはバレていいものなの?)
『絶っっっっ対にダメじゃ。それこそ大混乱になる』
(…じゃあどうすりゃいいのよ)
『自分で考えろ。わしゃ知らん』
(また丸投げか!)
しかし、適性魔法をも誤魔化すような魔法など存在するのだろうか。
誤魔化す、誤魔化す…隠蔽!
(そうか!隠蔽魔法、創生!)
《主人の意思を認知。隠蔽魔法、創生。ステータスを改竄します》
ステータスの調整は自分でやろうと思っていたのに、能力が全てやってくれた。
なんか、少し進化してないか?
《気のせいです》
ほらやっぱ進化してるって!
……………
そんなこんなで改竄も終わり、眠たくなってきた頃に、
「それでは次の方…リィ・ファルスフォードさん、どうぞ」
担当の教師がそう言った直後、訓練場が突如騒然となった。
(ん?どうしたんだろうね)
『そりゃファルスフォードといえばこの学校の学園長じゃ。その娘となれば、話題や妬みの的になるのは当然じゃろうな』
(…はぁぁぁぁぁ…最近ため息ばっかだなぁ…私)
そして私は、検査室に向かった。
コンコン。
「どうぞ」
中から声が聞こえたので入って見ると、そこには2人の教師となにやら台に乗った水晶のようなものがあるのみだった。
教師は1人が記録係で、もう1人が説明する係のようだ。
「それではリィさん、この水晶に手を触れてください。その色によって適性魔法を判断します」
検査の内容は案外簡単のようだ。
そういえば、さっき能力が改竄したデータは見ていないけど、大丈夫だろうか。
ちゃんと見ておけばよかったと思いながらも、恐る恐る手を伸ばす。
すると…水晶が赤、青、黄色の三色に点滅し始めた。
「……信じられない…。〔トリプル〕ですって?」
トリプル?
「あのー…、トリプルとは…なんなんでしょうか?」
「…トリプルというのはね」
この世界にはいくつかの属性が存在するが、その中で一つの属性に適性がある人を〔シングル〕、それと同じ要領で二つ持つ人を〔ダブル〕、三つ持つ人を〔トリプル〕というらしい。
しかし、やはり一番多いのは〔シングル〕で、〔ダブル〕でも50年に一度生まれるかどうかというとんでもない逸材なのだ。それを、〔トリプル〕。確率としては1,000年に一度の超人クラスのようで、逸材という言葉では収まりきらないほどの才能の持ち主なのだそうだ。
それが、私。
(やっぱり能力に任せるんじゃなかったぁぁぁ!)
しばらくして、もう一つ気になることを聞いてみた。
「あのぉ…赤青黄色って何属性の適性があるんでしょうか…?」
「……!ああ、ごめんなさい、ぼーっとしてたわ、衝撃的すぎて。で、なに、属性?ああ、あなたの場合は…まあ色でなんとなく予想はつくでしょうけど、火、水、光よ。またなかなか強い組み合わせを引いたわね」
火、水、光…ああ!通学路で使った魔法!
「そうですか。ありがとうございます」
「あ、ちょっと待って!」
「なんですか?」
「さっきも言ったけど、〔トリプル〕っていうのは非常に稀有な存在よ。いつどこから狙われてもおかしくないわ。十分に気をつけてね」
「…はい…是非そうします」
……………
どうやら私が最後の順番だったらしく、外に出ると既にクラス割りと適性魔法が掲示されていた。
そして私が訓練場に入ると…
バッッ!!
全員の視線が集まった。
妙な緊張感を感じながらも掲示板に向かって見るとそこには、
Class,S 首席:リィ・ファルスフォード
という文字が。
『まぁ、当然じゃろうな』
「こんな…こんなはずじゃ…もっと平凡な学園生活を送る予定だったのに…」
この時のリィは、ラノベなどでよくありがちなそのセリフが大きすぎるフラグになっているとは気づいていなかったであろう。
しばらくして教師が入ってきた。
「はい。皆さん、初日お疲れ様でした。このクラス割りは、あくまで魔法適性のみで判断した物ですので、これからEクラスだった人がAクラス、Sクラスになることも可能です。是非頑張ってください。では、解散」
周りからの視線が辛かったリィは、一目散に訓練場の出口へと向かって行った。
しかし、他の生徒は衝撃が抜けきらず、ざわざわと騒いでいた。
その中にはリィを羨む者、リィに憧れる者、そして中には…妬む者、なんとかして潰そうとする者。
知らず知らずの内に、さらに事態は面倒臭くなっていくのであった。
(はぁぁぁぁ…終わった…私の学園生活)
『まぁまぁ、まだ始まったばかりじゃぞ?』
(…もう終わったようなものよ)
《試験担当者の記憶を改竄いたしましょうか?》
(結構です!!てか能力発動してないのになんで喋れるのよ!)
《レベルが上がりましたので》
「…へ?レベル?そんなものいつ上げたっていうのよ」
《通学路で主人が倒したヒュージ・リゼリオムはリゼリオムの亜種で、難敵であるため経験値が高く、主人はそれを大量に殲滅した為私のレベルが一気に上がり、通常状態で話せるようになりました》
(…あれそんなに強い物だったのね。かなり柔らかかったからてっきり雑魚キャラかと)
『んなわけあるか。あれは本来人間が50人くらい束になっても厳しいくらいの化け物じゃぞ』
(…そんなに強いの?あれが?)
『まあそう思うのも無理はないが…この世界で全力を出せる時は来ないと考えておいた方がいいじゃろうな』
(…はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ)
学業が忙しくなりなかなか苦悩しております…。




