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転生

「キュウ?」


そんな声で、目が覚めた。

(ああ、そうか、私転生したんだっけ)

転生後の名前は、『リィ・ファルスフォード』。

どうやら、前世の記憶は6歳になると同時に思い出す、というシステムがあるらしい。

現世での記憶とごちゃ混ぜになって混乱するのを防ぐためだそうだが、若干6歳の少女がいきなり前世の記憶を一気に見せられても、混乱するなという方が無理だろう。

記憶を整理するのに一時間ほどかかってしまった。


起き上がって横を見ると、この世界でミュールと呼ばれるリスのような小動物が首を傾げていた。

名前は、ピュリー。膝の上にピョコンと乗って、丸まって気持ちよさそうにしている。

可愛い。可愛すぎる。

そんなピュリーの姿を見て1人悶絶していると、コンコン、と扉を叩く音が聞こえた。


「失礼いたします。ご朝食の準備が整いました」


メイドの声だ。私はすぐに支度をして、ダイニングへと向かった。


……………


うちの家系、ファルスフォード家は弱小貴族ではあるが、代々魔法が栄えている。

その中でも私の両親の才能には目を見張るものがあったらしい。


「それにしても、リィも今日から学園生か。いつのまにかおおきくなったなぁ」


朝食のベルギーワッフルを楽しみながらそう話すのは、私の父『バルド・ファルスフォード』。

学園というのは、ここ、エスタシス王国王都にある[王立ミオルム学園]のことである。

ミオルム学園は、この世界の中でも飛び抜けてレベルの高い学校で、そんな中父は、学園を首席で卒業したすごい人でもある。

父は今貴族としての仕事をする傍ら、その学園の学園長をを務めている。


「それにしても相変わらずの美貌だなぁ…。学校に行ったら男子どもがもう釘付けだぞっ!罪な女めっ!」


こう言った親バカな姿を見ていると、とてもそうは見えないのだが。


「もう、そんなに心配しなくても大丈夫よ。リィだってもう6歳よ?そのくらいは自分でできるわよ」


そう言ったのは、『エルメス・ファルスフォード』私の母である。

母は、魔法は父ほどできるわけでは無いが、座学が飛び抜けていて、父の補佐役として働いている。

美人で要領がよく、自慢の母である。


「リィの魔法適性を見るのが楽しみねぇ」


この世界での魔法の属性は、火、水、緑、光、闇、無である。

無属性は、回復魔法などの属性を持たない魔法のことを指す。

この世界では、学園に入ると初日に適性魔法を検査し、その結果と共にクラス割りが発表されて、翌日から授業、という流れらしい。


「おっと、そろそろ時間だな」


時計を見ると、時刻は7時50分。

私は部屋から荷物を取り、玄関に向かった。

もちろん、学園へ行く時もピュリーは一緒だ。


「それじゃあ、いってらっしゃい」


「父さんも今日は出勤日だから、学校で困ったことがあったら父さんに聞きに来なさい。なんでも教えてあげるから。それじゃぁ頼んだぞ」


頼んだぞ、そう言われたメイドは、私を馬車へと案内しようとしたが…


「お父様、今日は歩いて学校に行ってもいい?せっかくだから、景色をいろいろ見て回りたいの」


「むぅ…。リィがそんなに言うなら…しょうがないなっ!」


相変わらず私のことになると激甘である。



(うわぁぁぁ、いざ行くとなると緊張するぅぅぅ…)

そうして私は、学校へと向かうのだった。



……………


登校中。

私はまだ慣れない通学路の地面の感触を楽しみながら、鼻歌を歌い歩いていた。

すると突如、


「おーい、聞こえるかー」


と耳元で声が聞こえたものだから、びっくりして跳ね上がってしまった。


「え!?誰!?気持ち悪い!」


「気持ち悪いとはなんじゃ気持ち悪いとは」


「え?まって?ピュリー?あなた喋れたの?」


「ピュリーは喋れんぞ。というかお主、本当に儂を覚えとらんのか?」


「え?あったことありましたっけ?」


「あるわ!転生の時の!」


「ああ!あの時のおじさんでしたか!」


「おじさんとはなんじゃ!儂はまだ84じゃぞ!」


(いや十分すぎるよってかどちらかというとジジイだよ)



「…コホン。まあ、ジジイでもおじさんでもなんでもいいのじゃが…」


「いやっていうかなんであんたピュリーに乗り移ってんのよ」


「え?面白そうだから」


「…はぁ?」


「いや、だから面白そうだから」


「ふざけてんの?」


「せっかくこれまでにないチート能力を付与した人間じゃぞ?興味の塊を置いておくようなバカではないのでな、生憎」


「……めんどくさいなぁ」


「まあまあ、人と接する時は引っ込めるし大丈夫じゃろう」


「…そこまで言うならいいけど…変なことしないでね?」


「するか。お主ではあるまいし」


「なんですってぇ!?」


「おお、怖い怖い」



そうは言いながらも、実際この状況を楽しんでいた私が何となく悔しい。

新生活もなかなか楽しくなりそうです。

はい。というわけで第2話ですが……。

自分でも自覚できるくらいにストーリー構成が下手すぎてワロエナイ(泣)

もっと精進せねば…。

基本的には毎日16時投稿を目指してやっていますが、こちらの事情で1日に2本3本出すことがあるかもしれません。

まあ…せいぜい頑張りますので、よろしくお願いします。

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