なかなか順調…な訳ないか
気分が乗ったので一気に書きました。
「適性が無い?」
初めて聞いた。
「そうなの…でも魔力測定ではちゃんと数値が出たから一応ここにいるけど…」
「魔力値はいくつ?」
「…4225だよ」
悪く無い数値である。
普通ならすぐにでも初級魔法くらいはできそうなものだが、適性属性がない?
…まさか!
「ねえ、ちょっと一回やって見て欲しいことがあるんだけど…」
「…なに?」
「自分の目の前に、自分の魔力の塊があるって意識してみてちょうだい」
「やってみる………けど、何も起きないよ?」
「じゃあ今度は、その塊を前に射出してみて」
「……」
ドガァン!
目の前の壁に何かが当たり、破裂した。
「え?え!!?今の何!?」
「やっぱり!あなたの適性、無いんじゃなくて無属性よ!」
「無属性…?回復とかができるあの無属性?」
「そうよ!」
「え?でも今…なんか目の前の壁に当たって…」
「魔力球よ。自分の魔力を一点に集中させて射出する魔法。こんな風にね」
と言って私も、目の前に魔力を集中させていく。
しかし、やはりそこは規格外。
フラグはきっちり回収していきます。
突然目の前に、禍々しいオーラを放った球体が現れる。
本来不可視の筈の魔力球が、濃密すぎる魔力で作られ可視の物体となったのだ。
「…ねえ」
「…なに?」
「…これどうしよう?」
「しらないわよぉぉぉぉ!!!」
と言って、その子は一目散に逃げ出してしまう。
周りの生徒もそのことに気がつき、たちまち半径25メートル以内はリィを残すのみとなった。
(ああ…ほんとどうしよう…)
『ふぉっふぉっふぉっ…困っておるのう困っておるのう…』
(うおっ!!なんでこんなとこにいるのよ!)
『お主が困っとるようじゃったからな』
(じゃあ早く助けてぇぇぇ!)
『ほれ』
そういうと、リグナリスが唐突に魔力球に手を伸ばす。
すると目の前の球が色を失っていき、最終的にそこには魔力の残滓すら無くなった。
(え!?今何したの!?)
『ただのドレインタッチじゃ。対象の魔力を吸い取って自分のものにする魔法じゃな』
(ふーん…)
ぽすっ。
試しにピュリーの背中に手を乗せる。
すると、体内に新しい魔力が入って来る感じがわかった。
(おお!こういう感じなのね)
『ちょ、吸いすぎ吸いすぎ!』
(ああ、ごめんごめん)
新しい魔法が嬉しくてつい魔力を吸いすぎてしまった。
即座に、余分に取ってしまった魔力を戻す。
『…!?お主、今…魔力をわしに与えたのか!?』
(え?うん、そうだけど…)
『……』
聞いてみると、魔力には人それぞれ特徴があって、無理に人に自分の魔力を与えようとすると相手の体が拒絶反応を起こしてしまうらしい。
その為、他人への魔力の付与はこれまで不可能とされてきていたのだが、創生魔法には関係なし。
魔力の変換など、面倒臭いことは全てやってくれる。
(…そんなすごいことだったのね……)
『もうわしは驚かんぞ…』
またとんでも無いことをやってしまったようだが、これに関しては普段使うことはないのでいいだろう。
しばらくすると…
「リィさん!大丈夫だった!?」
先ほどの少女が帰ってきた。
「うん、なんとか大丈夫…」
「よかったあぁぁ…それにしても、やっぱり才能が違うと同じ魔法でもこうも違うものなんだね…」
逆に自信を喪失させてしまったようだ。
慌ててフォローするが、10分くらい経ってようやく落ち着いた。
「…そういえばあなた、まだ名前聞いていなかったわね」
「あ、そうだったわね。私は、ラスターナ・エスペリシスよ。覚えておいてくれると嬉しいわ」
「そしたら改めて。私は、リィ・ファルスフォード。ラスターナだったら…あだ名はラスね!今日からよろしく!」
「はい!…トリプルのお友達…フヒヒ」
嬉しさのあまり変な笑いがこみ上げて来るラスターナであった。
……………
そんなこんなで練習も終わり…
「はい!皆さんお疲れ様でした!まぁ、何人か予想通りではありますがすごい子たちもいたようですね…。それでは今日は、これで解散とします!」
「あぁー…やっと終わった…」
「リィさん!」
「うわぁっ!」
「あ、ごめんなさい、びっくりさせちゃいましたか?」
と、ラスが言う。
「何やってるの。あなたも早く帰るわよ」
と、マルラが言う。
んん?
マルラ!?
いつの間に2人は友達になったのだろうか…恐ろしい…。
「ああー!ちょっと待ってー!」
ようやく授業が終わった。
さっさと帰ろう。
新しい魔法もまた考えなきゃ。
しかし、そううまくはいかないのがリィの立てたフラグの運命。
「…あれ?」「開かない…」「なんで?なんで?」
見てみると、訓練場の扉が開かないようで、生徒が一斉に扉に群がっていた。
リィも行ってみるが、ビクともしない。
これはもしや…?
「フフフッ…フハハハハハハハハハ!!!」
「「「「「!!?」」」」」
突然、怪しい笑い声が聞こえた。
発信源は…ヴィエラ。
そして、その姿は大きく変貌していく。
その姿は…二本のツノが生え、体色が変わり、もはや人間と呼べるものではなかった。
言うなれば…
「ま、魔族…」
さあ、展開が早い!早すぎる!我ながら気が短すぎる!!
まあ、次話以降の展開にご注目ください。
まだ見てくれる人いるといいなぁ…(TT)




