表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/420

〇〇は寄り道をするそうです その1

 ____久しぶりに夢を見た。朱色しゅいろの鳥居がどこまでも続いていて、進んでも進んでも前に進んでいる気がしない。

 日本にそんな場所があった気がする。あっ、たしか、京都にそんな神社があったな。えーっと、なんて名前だったかな?

 たしか、伏見ふしみ稲荷大社いなりたいしゃだったかな? でも、どうして俺はこんなところにいるんだ?

 なぜ、このタイミングでそんな夢を見たのか、俺にはさっぱり分からなかった。

 異世界の森や湖を見てきたせいなのか、それともミノリたちと旅をしてきたせいなのか……。

 どちらにせよ、どうして俺がこんな夢を見ているのかは分からなかった。

 先へ進むと、いつの間にか鳥居が周囲から消えていた。まあ、夢の中だから多少、体感時間が狂っていてもおかしくない……かな?

 少し進むと、鳥居の代わりに小さなやしろの中に石がまつられていた。

 見た目はバレーボールより、一回ひとまわり小さく、その左側には立て札があった。

 それには、【封印石ふういんせき】と墨汁ぼくじゅで大きく書かれていた。

 そして、そのとなりには縦書きでこう書いてあった。


『この石に触れるものは、おのれぜんであるかあくであるかを見極めよ。

 そして、おのれの罪の有無を今一度、確認せよ。

 この石に触れたものはこの石に封印ふういんされし、希望にも絶望にもなりる力を手に入れることができる。

 しかし、その力を自在にあやつれるかどうかはおのれ次第である。

 右記うきを読んでなお、その力を欲するというのなら我々は止めない。

 だが、これだけは言っておく。力の使い方を間違えれば、おのれ自身を滅ぼすことになると……』


 ……なるほどな。つまり、この石は他のやつらに自分の力を取られたくないから、俺にその力を手に入れてほしい、ということか。

 了解した。お前の力は俺が必ず取りに行くから、もう少し待っててくれ。

 その時、誰かが俺を呼んだ。まったく、もう少し寝かせてくれよ……。

 俺は、その声を聞きながら、その石の形と大きさを確認した。

 その後、クルリと回れ右をすると、声のする方へ歩き始めた……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ