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〇〇は『赤き雪原』に向かうそうです その160

 みんなが俺を護衛するようになってから数日経った。俺を呼ぶ声は次第に大きくなっている。


「なあ、ミノリ。今日は何日だ?」


「え? 四月三十日だけど、それがどうかしたの?」


「いや、その、なんというか、俺なんか呼ばれてるから先に行くよ」


「は? 何言ってるの? そんなの無視しなさいよ」


 ミノリ(吸血鬼)……みんな、ごめん……。


「……先に謝っておく。みんな、ごめん!」


「あっ! こら! 待ちなさい! ナオト!!」


 俺は本田式催眠術で全員一分の間動けなくした。ごめん、みんな。本当にごめん。俺のこと嫌いになってもいいからみんなは強く生きてくれ。俺は空を猛スピードで飛びながらそんなことを考えていた。


「ナオトさん、私の存在忘れてませんか?」


「あっ! そうだった! 俺の頭にはいつもチエミがいるんだった!」


「ふっふっふ、焦りは禁物ですよー。まあ、旅は一人より二人の方が楽しいですから私とプチ旅行しましょう」


「嫌だと言ったら?」


「ナオトさんのデリケートな心を夜な夜な修復しているのは私です。つまり、私がその気になればいつでもナオトさんの心を破壊できるということです」


「はぁ……分かったよ。でも、これから行く場所にはレジャー施設とか観光名所なんかないぞ?」


「え? そうなんですか?」


「ああ、だって今向かっている場所には……『誕生石』たちが待ち構えているんだから」

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