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〇〇は『赤き雪原』に向かうそうです その145

 ど、どうしよう。

 シオリ(白髪ロングの獣人ネコ)との会話が頭から離れない!

 あー、なんかナオト(『第二形態』になった副作用で身長が百三十センチになってしまった主人公)がいつもよりかっこよく見える。

 目がおかしくなったのかしら? それとも頭がおかしくなったのかしら?


「ミノリ、大丈夫か? おーい、ミノリー」


「え? な、なにっ!?」


「いやあ、さっきからボーッとしてるから大丈夫かなーと思って」


「だ、大丈夫よ。別になんともないわ」


「そうなのか?」


「え、ええ」


 同じ部屋にいるだけで心臓が破裂しそう!

 あー! もうー! シオリのバカー!


「ミノリ、お前やっぱり変だぞ? 熱でもあるんじゃないか?」


 俺がミノリ(吸血鬼)のひたいに手を当てると彼女は顔を真っ赤にした。


「ね、熱なんてないわよ!」


「じゃあ、どうして顔を真っ赤にしているんだ?」


「そ、それはその……」


 どうしよう、会話の内容をナオトに話したらナオトに嫌われちゃうかもしれない。

 けど、今のこの状況もなかなかマズイ。

 あー! もうー! いったいどうすればいいのー!?


「……話したくないなら別にいいよ。それよりここの縫い方が分からないんだが」


 ナオトって余計な詮索してこないわよね。

 それのおかげで今回はすごく助かったけど、もっとあたしのことを見てほしいし知ってほしいな。

 あ、あれ? あたしにそんな願望あったっけ?


「ミノリ、大丈夫か? 調子悪いのか?」


「どこも悪くないわよ。だから、そんなに心配しないで」


「お、おう」


「それで? どこが分からないの?」


「え? あー、えーっと」


 そんな二人の様子をふすまを少し開けた状態でじーっと見つめているシオリちゃん。

 やめさせようとしましたが、シオリちゃんは一度こうと決めたら絶対に実行します。

 なので、私にはどうすることもできません。

 ごめんね、マナミ(茶髪ショートの獣人ネコ)ちゃん。ライバルの様子をどうしても見たかったの。あとナオ兄の好感度と固有武装に何か共通点がないか探してるところなの。

 これさえ分かれば、あとはなんとかなりそうだから。

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