表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

357/420

〇〇は『赤き雪原』に向かうそうです その126

 シオリ(白髪ロングの獣人ネコ)は人より猫に近い。

 が、基本的にのんびりしているため猫のようにすばやく動くようなことはほとんどない。

 まあ、それが悪いとは言わないがもう少し身の回りにある危険を察知してほしい。

 今、俺はシオリの抱き枕になっている。

 まだ幼いとはいえ、シオリも女の子だ。

 男の俺を抱き枕にするとどうなるかくらい分かってほしい。

 じゃないと、俺がうっかり手を出した時大変なことになる。

 まあ、そんなことしないんだけどな。


「ナオ兄」


「ん? なんだ?」


「好き」


「……え?」


 ね、寝言かな?


「ナオ兄といるとすごく落ち着く」


「そ、そうなのか?」


「うん……そう、だよ」


 あー、やっぱり寝言か。

 というか、寝言に反応するといけなかったような。

 うーん、まあ、別に悪夢を見ているわけじゃなさそうだから別にいいか。

 シオリはたまに俺の耳を舐めたり首筋に噛み付いたりしていた。

 そのせいで俺の耳や首筋はシオリの唾液まみれになってしまった。

 嬉しくはないが別に嫌だとは思わない。

 自分に甘えてくれているからだ。

 俺はシオリの頭を優しく撫でた。

 すると、彼女は俺の手を口の中に入れた。

 な、なんだ? まさか食べるつもりなのか?

 シオリは俺の手を……いや指をしゃぶり始める。

 な、なあんだ、おしゃぶりの代わりにしてるのか。

 俺はそんな赤ん坊のように気持ちよさそうに眠っているシオリの頬をそっと撫でた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ