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王太子妃の身代わりは恋の始まり?  作者: あいら


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26/28

3-6

結界強化の日、クラスティーナ大聖堂には、

多くの人が詰めかけている。


前日の夕食で、21人の公爵のうち9人が体調を崩し、

12人必要な結界の強化に、

ぎりぎりの12人で臨む事になったと聞かされていた。


9人もの公爵が、夕飯で体調を崩すなど、

どう考えても誰かが仕組んだとしか考えられない。


恵まれたこの国を手にいれようと、

他国が躍起になっているのは昔からの事、

表立っては公表しなものの、

内側では王が中心となって、調査を進めている。


クラスティーナの結界は、

外部からの悪意のある人の侵入は防いでくれるが、

すでに内部にいる人には効果がない、

どうしても、スキができてしまうのだ。


とうとうこの日ね。


ウィルが無事だった事にほっとしつつも、

夫の活躍に胸は高まる。


うっふふ、私の旦那様は凄いんだから~

国中の人から、称賛されるなんて、

妻としては最高よね。


ウィルの能力の高さはデリア師匠からも、

判子を押されている。


旦那様の勇士を目に焼き付けないと!


どきどきしながら、儀式を見守る。

複雑な結界の文様が書かれた聖域に、

特別なロープに身を包んだ12人が現れ、

結界を強化する杖に手を伸ばす。


いよいよね!





その時、12人いた公爵のうち、1人が

「バルデウス帝国、万歳!」

そう叫んで、口から血を吹いて倒れた。


会場が騒然となる。


バルデウス帝国はこの国をずっと狙っている国で、

公爵の一人はバルデウス帝国の手先だったのだろう。


しかし、結界を強化する公爵は12人、

1人倒れたら、結界の強化はできない・・・・





はらはらしながら大聖堂を見守っていると、

王太子妃が立ち上がった。


「私がやるわ」


「馬鹿を言うな!」

常に冷静な王太子がさけぶ。


「お腹に子供がいる事を忘れたのか?

 おそらく、フェリシアもただでは済まない!」

王太子妃も叫び返す。


「私は王太子妃です!例え命と引き換えにしても、

 民を守る義務があります!!!」

確かに、他の公爵が倒れた今、

結界を強化できるだけの魔力を持つのは王太子妃だけだろう。


王太子が黙り込む、

本当は止めたいが、立場が邪魔をして、何も言えないのだろう。

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