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2-4

結婚式のパレード。


街には人があるれ返り、花びらが、

あちこちで舞っている。


お祭り騒ぎで、人々の熱狂は凄く、

一目でも王太子妃を見ようと、大騒ぎである。


とうとう、この時が来たのね。


もちろん、国の威信をかけて、

警護はしてくれるだろう。


しかし、王太子殿下自ら動いたとなると、

油断はできない。


馬車も本来ならオープンな形だが、

今回は護衛強化の意味も含め、

屋根がついた馬車になっている。


そして、王族の乗る馬車。

豪華の一言につきる。


普通の真四角の形ではなく、

まるでかぼちゃのような丸いフォルム。


真っ白く塗られ、所々金色のレリーフが見られる。


内装も凝っていて、

1人しか乗らないのに前に3人後ろに3人と、

6人は乗れる広さがある。


椅子も通常の板張りではなく、

ふかふかしており、赤茶色の高級そうな革が張られている。


馬車を引くのは、白馬6頭。

王家の威厳をかけた、立派な体躯の馬が繋がれていた。




とうとう馬車が動き出す。


馬車の窓から笑顔で手を振り街を巡る、

何も起こりませんように。


しかし、その祈りはあっさり挫かれ、

いきなり馬が暴れだし、馬車が大きく揺れた。


「くっ」

体に力を入れて、何とか転倒を防ぐ。


街中で大きな悲鳴があちらこちらから上がるのが聞こえる。


どうやら狙いは私だけで、市民に被害はなさそうなのが、

せめてもの救いだ。


護衛に当たっている4人の公爵が、

結界魔法を使って馬車を守ろうとしているが、

1人、また1人と、

攻撃を受けたり、魔力が切れたりで、護りが薄くなっていく。






空気が大きく振動し、魔法のエネルギーが、

膨れ上がるのを感じる。


いろんな方向から、馬車に向かって、

魔法が放たれる。

今の所、護衛が弾いているようだが、

油断はできない。


別の所で、複数人の、

大きな魔法のエネルギーも感じた。


流石、王太子妃を殺すとなると、

半端な攻撃はしないわね。



とうとう最後の護衛が倒れた。


どうやらこれ以上は無理そうね・・・


次の攻撃が当たると、馬車は木っ端微塵。

私も大きな怪我を負うだろう、

下手すると、即死かもしれない。


外で、絶えず悲鳴が上がっているのを聞きながら、

横たわるふりをして、転移魔法を使った。

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