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log-030 厄介者はご退場というなの消滅を

 ボムバードたちは鎮圧され、物言わぬ鶏肉と化した。

 この状態であれば爆発はせず、美味しい食材としての道を歩むのだろう。


 とはいえ、この騒動はそもそもエチゴン商会が禁止されていた生体移動を行っていたことであり、周囲への被害を考えてやむを得ず手を抱褪せてもらったとはいえ、世の中は汚い大人はいる。


「よこせ!!いや、返せ!!その鶏肉は全て元々、我が商会の物だ!!」


 ハクロが丁寧に仕留めた肉を作った布にまとめてしまう中、どたどたと走ってくるおっさんがいた。


 どうやらあの人物が、この騒動の元凶となったエチゴン商会のお偉いさんのようである。



 放置したままであれば、どれほどの被害が周囲にあったのかと思うと、こんな堂々と出てこなさそうな気もするが…


「こらまて!!いくらボムバードたちが無力化されたとはいえ、元々禁止されていることをしでかしているのを忘れるな!!」

「先にこっちがじっくりたっぷり話を聞くから、彼らに何かしでかす前におとなしく連行されろ!!」


 後方から走ってきた衛兵の人たちが、縄を投げてがっちりと捕縛する。

 どうやら魔道具と呼ばれるものの一種のようで、自動追尾で捕獲するらしく、あっという間に走ってきていたおっさんは、見事に梱包された。


…縄で縛っただけではなく、包み込んだのは暴れて騒がれるのを防ぐため、防音も兼ねているのだとか。


 そのままずるずると引きずられていく、エチゴン商会の人。


「なんというか、見事な出オチ感のある人だったね…」

【うーん、結構汚濁したような色合いで気持ち悪かったですよ】

【引きずられて、このまま肉と一緒に出荷される運命にあるのなの?】


 感想はさておき、一応はこの事態に関わってしまったのもある。

 無関係のまま王都の門を通過できないので、ひとまずは衛兵さんたちの事情聴取応じることにする。


 せっかく王都に着いたばかりというのに、すぐに休むにはまだちょっとかかりそうであった。

 









「…何、東門で騒動だと?」

「はっ、既に収束しましたが、騒動に関わったものがその、例の少年とモンスターの案件でございます」


 王都の王城内にて、行われた報告。

 それは、王都の東門にてあった騒動に関しての内容だった。


 普通のいざこざ程度であれば、そんなに報告に上がるようなことはない。

 しかしながら、今回の騒動に関しては国として無視できないものがあったがゆえに報告が届けられたのである。


 その内容とは、国が注視している厄災種のモンスター…ハクロに関してのもの。


 どうやら、東門でのいざこざに巻き込まれていたらしい。


「幸いなことに、原因となった商会は既に捕縛されており、短い間でしたが…思った以上に、目撃者が多く、目立つ結果になってしまったようです」

「そうか…そのエチゴン商会及びその背後の貴族関係は精査したうえで潰すのは良しとして、早々に目立つか…幸先が悪いというべきか、なんというか」


 王都にやってきた以上、存在を隠すのは確実に無理。

 しかし、学園で過ごさせれば少しづつでも彼女に関しての周知が進み、ある程度の理解を広めることが出来そうではあったが…流石に少々、早すぎるだろう。


「既に、いくつもの貴族や商人の間で、話は上がってきてるようです」

「元々噂にもありましたし、ある程度の情報の速さは予想していましたが、騒動がより拍車をかけてしまったようです」

「それにもう一つ、報告では別のモンスターも一緒にいるとの報告もあがりました」


 アラクネ一体だけかと思っていたが、ここまでの道中のどこかで、別のモンスターも従魔契約を結んでいたらしい。

 どのような種族なのかはまだ細かい部分が不明だが、外見的特徴からアルラウネの可能性がある。


 しかし、色合いや能力が少々異なっているようで、下手したらよりやばい類の可能性も捨てきれないだろう。



「ああ、まさか早々に悩まされる羽目になるとは…厄介事を促進させたその商会は確実に潰さねばな…」


 様々な情報の統制はともかく、やらかしの元凶はしっかり叩かねばなるまい。

 少々私怨が入り混じるが、しっかりと仕事を行うのであった…

やらかしの元凶はしっかり潰す

負担が増えるのは覚悟していたが、早めた元凶は念入りに

そんなことは知らず、主人公たちは動くが…

次回に続く!!


…覚悟はしていたらしいが、それでも早められた私怨である

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