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log-193 欲するものが出来ても

―――送別会からすぐに、大量失恋した者徒たちも含め、留学生たちは各自の国へ帰国の途に就いた。


 悪魔騒動があったのも理由で、その足は結構速い。


 変なことの巻き添えになる前に、国の庇護下に戻ったほうがより身の安全を得られるからだろう。



 もちろん、ジャックたちも例外ではなく、エルメリア帝国からグラビティ王国までの道のりは素早く移動するが…





バチバチバチバチィイイイイ!!

【オレの雷魔法の付与で、かなり加速できるな】

「早いけど、これ後が大丈夫なのかな…?」


 ガタゴトと馬車に揺られるはずが、ドゴドゴと突き進む馬。


 その力はすさまじく、御者の方に許可をいただいてやったとはいえ、凄まじいモノだろう。



ドッゴォォォウ!!

「って、本当に突き破ったんだけど!?」


 爆走する速度はもはや馬車の速度レベルではなく、今も山すら突き破って進みそうなほど…と思っていたら、トンネルが開通した。


 走り抜けただけで、何も激突したように思っていなかったのに。



【まぁ、交通の便が良くなったと思えば問題…ないかも?】

【一応、後でギルドのほうに報告しておきますネ】


 

 馬自体も驚いているようだが、それよりも駆け抜けて衝撃を置いてく。


 こういう事故(?)のようなものを考えると、もう少しプライベート用の移動手段が欲しくなるな…


「…キャンピングカーみたいなものでもあればいいのに」


 残念ながら、そのようなものはない。

 しいていうのであれば、超高級な馬車で似たようなものもあるが…馬の飼育費用などを考えると、ちょっと微妙なところである。




「一応、似たものがないのか調べたりはしたけれどねぇ…」

【ああ、ジャックが欲しそうな移動住居ですか。確かに、私も一緒になって調べましたけど…】

「【ろくなものが無かったなぁ】」

【二人そろって、何を見つけたのだ?】


 候補になりそうなもの、いくつかあった。

 しかし、やばいのしかなかった。


「『ミミック』、『ヘルボックス』、『マヨヒガ』…色々とあったけど、全部騙して捕食系で…」

【ああ、擬態して油断したところをがぶりとするものばかりか】


 箱だったり家だったりと、多種多様。

 でも、どれもこれも擬態して誘い込んで食べる系だったので、まともに扱える気がしない。


【まぁ、まずミーたちにばれない擬態ってのは…多分ないのなの】

【我々を捕食できるかも、気になるな…生肉はまだ良いとして、死肉やスライムなどもいるぞ…?】


 色々ごちゃまぜのため、食べた相手のほうがお腹を下さないか心配になる。




 とにもかくにも、衣食住が完璧な移動拠点とかいうそんな都合のいいものがあればどれほど便利かよくわかるが、世の中そううまい話もないので転がっていない。


 それでも珍しく、欲しいものが出来たなとジャックは思うのであった…



【…いっそ私が、糸で軽い家を作って、馬車のように引きましょうか?】

「いや、絵面がアウトになる」


 他の面々もそうだけど、美しい女性の姿をしたモンスターが、牛馬のような扱いを受ける姿って…

移動の自由はできればあったほうがいい

でもまぁ、そこにどれだけ投資できるかと言うのも‥‥

次回に続く!!



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