表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
128/238

log-118 国の特色はそれぞれで

…道中で賊に遭遇したが、それは想定内の事。

 前世とは違い、絶対安全な道などもなく、この世界ならではのモンスターによる襲撃や、それ以外のものもある程度想定して対応する必要があるだろう。


 まぁ、この面子で言えば過剰戦力にもほどがあるレベルなのでそこまで問題も無いが…



「…賊の中に、エルメリア帝国の貴族の手が混ざっていたか」

【どうやらそのようですネ。とはいえ、単純に何かの大きな悪の組織の加担しているようなものではなく、思い付きの大馬鹿ものと言えるような方がやらかしたようですヨ】


 帝国の帝都目前にて、入ってきた情報。

 数日前に、ジャックたちを襲撃し、見事にハクロ達によって加減の練習も兼ねた実験台扱いであしらわれた盗賊たちに関して、その身元が出てきたようだ。


 その一部が、どうも帝国の貴族も混ざっていたようで…今後の帝国内の動きにおいて、面倒ごとになりそうな予感も感じさせるだろう。


【まぁ、大丈夫だぜ、我が君。変な輩が出たら、オレが魔法で一掃…とまでせずとも、拳で爆散させれば問題ないと思うぜ】

【いや、問題しかないと思うのなの。爆散で人にトラウマ植え付ける気なの?】

【昔、聖女様が似たようなことをやった思い出が…流石に爆散はしなかったが、粉砕させたインパクトは、おとなしくさせるのに一役買ったが、その後の空気が地獄だったぞ】


 帝国内にて歓迎されない可能性も出てきているが、それはわかっていること。


 モンスターである彼女たちはジャックの従魔として登録されているとはいえ、それでも危険視してくる者たちはいるだろう。

 いや、危険視ではなくその容姿狙いと言う可能性も否定できないが…何にしても、自国ではない場所だからこそ、警戒をしておいて損はない。


【さらっとルミの発言の聖女に関して、流しませんでした?】

「なんというか、今までの情報をまとめると聖女というか凄女のように聞こえてくるし、考えるだけ無駄だと思うようになったんだよね」






 それはさておき、面倒事が来ないように警戒は強めておくが、それでもこれからジャックたちは帝国の中へ…エルメリア帝国の首都、帝都エルメリアに入り、そこにある教育機関でしばらく留学で滞在する立場であるため、学業のほうもしっかりと意識を向けるべきだろう。


 下手に動かずに、おとなしく過ごせばそれだけでも問題はだいぶ減るはずである。



「それにしても、事前情報で帝都に関してどのようなものなのか情報を仕入れてきたとはいえ、グラビティ王国の王都とはまた違った作りになっているんだね」



 モンスターや盗賊、そういった危険物から守るために、異世界の王道的な周囲を壁に囲まれた都市と言う部分は、同じようにはなっている。

 しかし、帝国の帝都の場合はさらに、守りを固めた構造になっているらしい。


「層に分かれての構造か…外から入ってすぐの第1層は店などが多く点在して、第2層で平民や学業用の施設などがある街並みがそろって、第3層目に各貴族たちの帝都の拠点の邸が並んで、そして第4層で中央の城か…」

【奥に行けば行くほど、より重要なものを守る形のようだな】

【しかも、王国の壁は石造りなのに対して、帝都の壁には中に分厚い鉄板も仕込まれてより頑丈になっているようですネ】


 王道と言って良いような作りだが、ここまで頑丈にしているのには一つ訳があるらしい。

 何しろ、エルメリア帝国は過去に各国へ戦争を仕掛けまくった歴史が存在しており、今の皇帝は穏やかに友好関係を築き上げる方針を取っているとはいえ、過去の傷を忘れられない者たちも多い。


 それゆえに、王国以上に狙う輩が多く存在しており、モンスターよりも人をより重点的に防止できるようになっているそうだ。


【ついでに、地下からの侵入防止のために、城の範囲の床もガッチガチに固めてあると…空は良いのなの?】

【そこは帝国軍特殊空戦戦闘部隊シン・マチョポッポ部隊なるものがあるとかなんとか】

「マチョポッポ便利なもの扱いにされていない?」


 なお、各国に似たような秘密マチョポッポ部隊はあるらしい。

 名義上はマチョポッポにして、本当は別物の道具だったりするらしいが…空を制覇できるような存在と言えば、マチョポッポが連想されるようだ。ドラゴンとかのほうがもっとそれっぽい気がしなくもないが…竜種騒動等の例があるからか、まだ安全そうな面を考慮してだろうか。






 色々と気になるところがあるが、もう間もなく到着するエルメリア帝国の帝都。

 そこでの生活にやってくる面倒事への対抗策を考えつつ、先へ向かうのであった…



【…まぁ、正直言ってこれだけの防御があっても、私たちなら楽に突破できそうですが】

「まず、やるようなことは起きないと思うけどね…」


…確かにハクロなら糸でよじ登れそうだし、カトレアなら無理やり隙間から植物を生やし、ルミならぶった切ったり、ファイなら溶かすか進入して、ルトライトは魔法か怪力で…でもまぁ、いくら何でもよりやばい奴が来た時の対策もしていないとは限らない…よね?





ようやくたどり着く帝国

面倒事も色々とありそうな気がしなくもない

でも、どこまで対応できるかは…

次回に続く!!



…ファンタジーものって、大体壁に囲まれた都市が多いけど、考えたらモンスターとか賊とか多いから、自然なのかも…いや、でもよりやばいのがいるのを考えると、それで守り切れるのか…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ