エピローグ
「本当はね、逃げてきたってのもあるんだけど、」
屋根の薄岩の上、二人で星を眺めていた。秋風は冷たく、あまり長い時間そうしていると風邪を引いてしまいそうだ。
「この街を見に来たんだ。この間の雨で本当は大きな被害が出るはずだったんだ。スラムは特にね」
「それを止めたって訳ね。さすが神様」
「勝手すぎたかな」
「いいんじゃない? それが許されるのが神様なんじゃないかしら。救うのも、滅ぼすのも」
「ニルは呆れてたけどね」
レイジがははっと笑った。
あの後、ルティカはニルが連れ帰った。体質を神様パワーで何とかしてみるとの事だ。何とかなればいいのだが。ルティカの事は父さんや他の人々にも黙っている。蔓延していた病気は謎の流行り病として謎のまま収束していくだろう。ちなみに私は酔っぱらってふらふらと半日家を空けた事になっていて父さんにしこたま怒られた。
「僕が精霊皇…神様だって知って驚いた?」
「まあね。でもあんたはあんたよ、レイジ」
二つの月の周りで星が瞬く。レイジが遣って来たいう星もこのどこかにあるのだろうか。
クシュン、とくしゃみが出た。
「そろそろ降りようか。それとも毛布でも持ってくる?」
「降りて蜂蜜酒でも飲みながら暖まりましょ。もっとあんたの話を聞きたいわ。神様の話を」
レイジの手を借りて天窓から降りる。
レイジの顔を見上げながら、私はどうやって神様に薪割りと煙突掃除を頼もうか考えていた。
ご愛読ありがとうございました。二人のお話はこれで一旦終わりとなります。
最後は若干駆け足になってしまいました。
描き切れなかった事がいっぱいあります。特にタイトルにもなっておりテーマでもあった「自由」についてはだいぶ中途半端になってしまいました。
もし機会があれば続きを書ければな、と思っています。
もし良ければブックマーク、評価、感想など頂ければ幸いです。




