40 フリズスゴレル・ローム(前編)
【Frizusgoremrome フリズスゴレル・ローム】
ミノアン人の集落を発って三日目の昼過ぎ。
ユリアたちは今まで見て来た中でもっとも大きい町を見た。
いや、それはもはや町ではなく、都市というべきスケールだった。
周囲を湖に囲まれているところはアキュアロームに似ているが、規模がアキュアロームとは桁違いだ。
そして- フリズスゴレル・ロームの中央には、まるで雲にまで届くのではないかと思われるような高いガラスの摩天楼が林立していた!
「なに、コレ?私のアキュアロームなんか比べものにならないくらい大きいじゃない?」
アキュアマイアが目を見張って驚いている。
「あの規模だと、たぶん50万人以上のパラスピリトが住んでいるでしょうね」
クリスティラも驚いている。
彼女が作ったグラトニトルの町には3万人が住んでいたのでおおよその数がわかるのだろう。
ボルホーンはどんどん高度を下げ、フリズスゴレル・ロームに近づいていく。
(念話でヘルモードロームのパラスピリトに、私たちの来訪を告げていますので、歓迎とまでは行かないかも知れませんが、追い返されることはないでしょう)
クリスティラがユリアたちに念話で伝えた。
フリズスゴレル・ローム1Kmほどに近づいたとき、ユリアたちは地上に降り、歩いて都市にはいることにした。
「あ、今フリズスゴレル・ローム|ファザー・パラスピリト《聖なる父寄生霊》から返事がありました!“歓迎”するそうです!」
クリスティラの言葉にみんなホッとする。
フリズスゴレル・ロームの町の入り口に近づくにつれ、クリスティラたちは“歓迎”ではなく、“大歓迎”されるのだということがわかった。
入口には、数百人のパラスピリトたちが出迎えに来ていたのだ!
クリスティラたちが近づくのをみんな手をふって歓迎している。
「これはこれは... どうやら大歓迎のようですね!」
クリスティラも驚いている。
「そりゃ『女神さま』が5人も現れたら大歓迎もしようっていうものよ!」
アキュアマイアは“当然よ!”と言わんばかりにボルホーンの上で胸を張っている。
ラィアとロリィは手鏡を見て髪を整えたり、リップスティックを塗ったりとおしゃれに大わらわだ。
ゲートの両側にずらりと並んでいるパラスピリトたちは、ミノアン人そっくりの容貌だが、裸にベルトではなく、腰から少し下まであるチュニック風の服を着ていたが、当然スケスケ・ルックだ。
そして町への通りの真ん中に、明らかにほかのパラスピリトが寄生しているミノアン人とは容貌も服装も違った一団がいた。
その一団は高位のハイ・パラピリストのようで、青白く強く光るオーラを頭から放っていた。
彼らはミノアン人そっくりの体格をしており、身長も2メートルほどある。
だが、顔はミノアン人特有のウシ顔ではなく、ヤドラレ人そっくりの顔をしていた。
唯一、ヤドラレ人と違うのは10センチほどのツノを2本頭に生やしていることだった。
彼らの服装もほかの者と違っていた。
キトンのような極薄の- 金糸銀糸でも織り交ぜているのか、キラキラと五芒星の光で輝く- の布を身体に巻いおり、腰には装飾のある立派なベルトで締めていて、手には背丈ほどある長いメイスをそれぞれ持っていた。あきらかに上位のパラスピリト- おそらくこの都市のハイ・パラピリストかミモ・パラピリストなのだろう。
しかし、キトン状の服はスケスケなので、かなり立派なアレをぶら下げているのが一目瞭然だ。
「ようこそ、フフリズスゴレル・ロームへ!マザー・パラスピリトさま、ならびにミモ・パラスピリトさま!私は|ファザー・パラスピリト《聖なる父寄生霊》・ラダマントゥースの側近神のヴァルゴースと申します。ラダントゥースさまに代わってお迎えに参りました!」
そう言ってにこやかに笑うヴァルゴース。
たぶん、彼はフリズスゴレル・ロームを治めるファザー・パラスピリトの右腕なのだろう。
自信たっぷりなのがうかがえる。
「それにしても、お噂は聞いたことはありましたが... マザー・パラスピリトは本当に存在したのですね!本当にお美しい方々だ!」
口の方もかなり上手なようで、クリスティラたちの美貌を褒めちぎる。
ヴァルゴースと名乗った側近神は、モモコとレオタロウが頭にツノを生やしているのを見て「ほほう...」と少し驚いた様子だったが、ユリアたちが乗って来たボルホーンを珍しそうに見る。
それからラィアとミアが抱いているモフモフドリを目を細めて見たが、すぐにクリスティラたちの方に目を向けて明るい声で言った。
「さあ、参りましょう! ファザー・パラスピリトさまにも、マザーパラピリストさまたちが美貌であるとお知らせしたので、かなりご関心をお持ちになったようです!」
ヴァルゴースは後ろにいた部下の一人に目で合図をした。
その部下が後ろを向いて手を上げると、なんと豪華な四輪車が4台ゴロゴロと走って来た。
屋根付きでガラス窓があり、10人ほど乗れそうな四輪車だ。
見ると、四輪車の後ろに屈強なミノアン人が4人いて、金属でできた円盤状のものに取っ手がついたのを回している。
あれで車輪を回して動かしているようだ。
前には御者らしい者がバイクに似たハンドル状のものを握っている。
「ああ、これは神輿です。男神さま及び側近神である我々が移動するときに使う乗り物です」
クリスティラたちが乗りこむと、側近神の一人がドアを閉める。
1番目の四輪車にクリスティラたちが乗り、ユリアたち“従者”は後の四輪車に乗った。
四輪車はかなりの速度で整然としたフリスゴレスロームの街の中を走る。
道幅はかなり広く、これも幅広い歩道に沿って植えられている街路樹もしっかり手入れされていて、“男神”と呼ばれているファザー・パラスピリト・ラダントゥースの統治がしっかりしているのがうかがえる。
クリスティラたちの乗った神輿とすれ違う四輪車もあるが、それらは2人のミノアン人が動かしているのがほとんどだった。4人駆動の四輪車-神輿-は、言わばV8の天〇陛下が乗る高級リムジンといったところなのだろう。
ヴァルゴースはクリスティラたちと一緒に四輪車に乗り、ガイドよろしくフリズスゴレル・ロームについて説明をした。
歩道を行き交うミノアン人たちは当然、すべてパラスピリトで頭からオレンジ色やイエローなどのオーラを放っており、チュニック風のスケスケルックで歩いている。
ミノアン人たちは、輿が何台も通るのを立ち止まって物珍しそうに見ている。
ヴァルゴースによると、フリズスゴレル・ロームには現在百万人のパラスピリトたちが住んでおり、彼らが寄生しているミノアン人たちは、本来の野蛮なミノアン人と区別するためにミノアングォ人と呼ばれている、と説明した。
それはクリスティラが作ったグラトニトルの町で、パラスピリトに寄生されたヤドラレ人が“ヤドリレイ人”と呼ばれているのと同じようなものだろう。
「ミノアングォ人の“グォ”というのは“神の”という意味があるのですよ!」
ヴァルゴースが誇らしげに言った。
10分後、クリスティラたちは町の中心にある摩天楼に到着した。
ここでも側近神たちや白いオーラを放つ高位のパラスピリトたちに出迎えられ、荘厳な摩天楼に入った。
「ここでがファザー・パラスピリト・ラダントゥースさまがお住まいの『グォルム・ナール』で、“神の館”という意味があります。我々、高位の者もこの『グォルム・ナール』に住んでおります」
またもやヴァルゴースが誇らしげに言って、広いエントランスホールの奥に案内した。
エントランスホールの奥には、10ほどの両開きの美しい装飾がある大きなガラスドアがあり、その前に来ると、そこにいたミノアングォ人二人がドアを開けた。
ドアの中は幅3メートルに奥行き4メートルほどのガラスで囲まれた小さな部屋だった。
“これはエレベータ?”
勇者王国の王城であるライトパレスにもエレベータがあるので、エレベータの知識があるユリアはすぐにわかった。
「おっ、エレベーターか?」
「エレベーターね!」
「かなり進んでいるね!」
リュウやアイたちも驚いている。
「おや、そこの従者の方々は、この垂直移動装置をご存じのようですね?」
ヴァルゴースが驚いてユリアたちを見た。
「ええ。私たちの国にはこれと似たものがあり、エレベーターと言います」
「えれべーたー?面白い名前ですが、意味はわかります」
(ユリア、これナニ、えれべーたーってナニよ?)
(こ、こんな狭い部屋に押し込めて、きっと魅力的な わたしの体を無理やり...)
(なに言ってるの?あんたの貧弱なおっぱいなんて、ミイラでさえも目覚めるのを断念するわ!)
(ヘヘンだ!おっきければ、いいってもんじゃないわ!)
ラィアとロリィが念話で話しているのを聞きとがめたクリスティラ、
(ラィアさん、落ち着いて。ロリィさんは言い過ぎです!)
(はい)
(えーっ、だってェ...)
「あーっはっは!ご心配しなくても大丈夫ですよ、ミモ・パラスピリトさま。たしかにお二人ともたいへん魅力的な女性ですが、そんな無礼は一切いたしませんし、そんなことは考えてもいません!」
当然、念話が出来るヴァルゴースがラィアとロリィの会話を聞いて愉快そうに大笑いした。
「そ、そうなの?まあ、私が魅力的ってわかっているだけでも感心できるわね?」
「そんなこと考えでもしようものなら、ラダントゥースさまに八つ裂きにされてしまいます...」
「「えええーっ?」」
ラィアとロリィが驚いた。
「この垂直移動装置は、水の力を使って部屋を上下移動させるものです... (長々といかにフリズスゴレル・ロームの技術が素晴らしいかを説明)... これでラダントゥースさまのいらっしゃる階まで行きます」
ヴァルゴースの長い説明が終わったとき、移動部屋が止まった。
まるで、きっちり移動部屋が昇るのに要する時間を測っていたかのように。
ドアが外から開けられた。
ここでも、やはりミノアングォ人が二人いて、ドア係をやっているようだ。
天井まで5メートルはあろうかという高いガラスの通路が続く。
ガラスの壁には美しい装飾がほどこされ、ここにもずらっと高位のミノアングォ人たちが煌びやかなチュニックとトガを組み合わせた服を着て通路の両側に並んでいる。
彼らはマザー・パラスピリトたちが前を通るとき、頭を深々と下げ敬意を表した。
廊下の突き当りに金の装飾が一面に施された立派な両開きドアがあり、そこには衛兵らしい腰に剣を下げた厳つい顔をしたミノアングォ人がいたが、ヴァルゴースが来るのを見るとドアを開けた。
中は奥行き5メートルほどの部屋で、快適そうなソファーとイスがあったが、どうやらそこは謁見を待つ部屋らしく、奥へ続くドアがあり、執事のような顔つきの初老のミノアングォ人がグレーのチュニックとトガを着て立っていた。
「おお、まさしくマザー・パラスピリトさまじゃ!それにハイ・パラスピリトさまも!」
そう言って相好を崩し、奥へ続くドアを開けると中へ入るように言った。
「ささ、どうぞ中へ!|ファザー・パラスピリト《聖なる父寄生霊》さまがお待ちかねですじゃ!」
クリスティラたちに続いてユリアたちが入ろうとすると、
「お供の方々はここでお待ちを!」と手で制した。
「いえ、この方たちは私たちの従者ではありません。今回の『エペロン・ミドリウム』への旅を計画されたミィテラの世界の方々で、いわば私たちの方がこの方たちのお供をしてる形になります!」
クリスティラの言葉に唖然とする初老のミノアングォ人とヴァルゴース。
「な、なんと? この従者、いや、ヤドラレ人たちは別の世界からの客人?」
「おお、なんということじゃ!知らぬこととは言え失礼をつかまつった!」
「セジスムーズ、そこでゴタゴタ言ってないで、早くこちらへ入ってもらいなさい」
中から太く低い声がした。
「ははっ!ささ、マザー・パラスピリトさま、それにミィテラの世界からの方々、どうぞお入りください!」
そこは奥行き50メートルはある男神の謁見の間だった。
クリスティラたちが入ったのは謁見の間の下座の右側にあるドアで、そこからラダントゥースの座っている玉座までは黄金色に輝く絨毯が敷き詰められていた。
ラダントゥースはガラスと黄金で出来た豪華な玉座に座っており、その横には大柄なミノアングォ人の女性が10人ほどいて、代わる代わるお酒やご馳走を“男神”の口に運んでいた。
黄金色の絨毯の両脇には側近神たちがずらりと並んでおり、クリスティラたちをここまで案内して来たヴァルゴースも謁見の間の端を歩いて絨毯の最前列に並んだ。やはり彼はラダントゥースのナンバー2のようだ。
ラダントゥースは巨体だった。
クリスティラが入室するとすぐに立ち上がったが、身長は優に3メートルはある。
“なに、このファザー・パラスピリト? まるでゼリアンスロゥプ大王さまの兄弟みたいじゃない?”
“わぉ!このデッカイ人、獣人族国のゼリアンスロゥプ大王の親戚?”
“エスピリティラのゼリアンスロゥプ大王だ!”
ユリアやミュラやレオタロウたちが騒いでいる。
多少の違いはあるが、マユラの母親・ミューロィナの生まれ育った獣人族国の大王に、風貌も体格もよく似ているラダントゥースを見て驚いている。
男神・ラダントゥースがミノアングォ人では美女らしい- まるで乳牛のようなおっぱいをもつ女たちを侍らせているのもそっくり同じだ。
まあ、権力と財力と地位がある者が、ハーレムを作り、美女を侍らせるというのはどこの世界でも、どの時代でも同じなのだが。
「おお!......」
男神・ラダントゥースは立ち上がったまま、しばしクリスティラ、アキュアマイア、シルレイ、ラィア、それにロリィを見つめていた。
そして、玉座がある段上から巨体に似合わず素早く降りてドスドスと金色の絨毯の上を歩いてクリトリスたちに駆け寄って来た。
「!」
「!」
「!?」
これにはクリトリスたちもビックリした。
本来であれば、王座の近くに招き寄せ、それから話したりするのだが、男神・ラダントゥース自ら玉座から降りてゲストに接近するというのは側近神たちにとっても意外だったらしく、みんな動揺している。
「ラダントゥースさま?」
「ファザー・パラスピリトさま?」
「ラダントゥースさま?」
側近神たちの声には耳も貸さず、クリスティラたちの前まで来たラダントゥースは、かがんでクリスティラの手をおしいただき、まじまじと彼女の顔をみて- あまり見つめるのでクリスティラが恥ずかしがるほど- まるで長い間母親に会えなかった子どものように涙をハラハラとその大きな目から流した。
「おお!おお... マザー・パラスピリトだ!本当にいたのだな?」
それからアキュアマイアの手をおしいただき、やはりまじまじとその顔を見つめ、次にシルレイ、ラィア、ロリィと次々に手をとってじっくりとひとり一人を見た。
そしてぽそっと言った。
「マザー・パラスピリト... その... なんだ... 」
クリスティラはがラダントゥースが言いよどんでいるのを見てヘルプした。
「はい。なんでしょう、ラダントゥースさま?」
「その... あなたを抱いていいかな?」
「えっ...? 私を抱く?...」
すぐに彼女はラダントゥースがハグをしたいのだと悟った。
「はい。どうぞ、抱いてください」
ラダントゥースは膝をついて、クリスティラを抱いた。
1分......
2分......
3分......
4分......
5分...…
ようやく体を話すと、今度は抱いていいかどうかも聞きもせずに、アキュアマイアを同じように抱きしめた。
次にシルレイをやはり抱きしめ、次いでラィア、そして最後にロリィを抱いたのだった。
結局、30分ほどかかってクリスティラたちを全員抱いたのだが、側近神たちもユリアたちも唖然としていた。
「...... 突然、このようなことをして失礼した。ささ、もっと奥へ来られるがよい!」
そう言うと、どういうわけか、少しかがんだ姿勢でクリスティラの手をとって先導して玉座の近くまで導いた。
「少し遅いかも知れんが、昼食の用意をしてある。さあ、楽しい食事でもしながら色々と話そうではないか!」
そう言って、謁見の間の隣にある、奥行き100メートルはある大ホールに案内をした。
そこにはすでに長いガラスのテーブルに所せましと料理の皿が並べられており、高位のミノアングォ人たちが数百人、男は華麗なチュニックとトガを着て、女は美しい色彩いのキトンを着て待っていた。
ラダントゥースがクリスティラたちを先導してホールに入ると、全員そろって頭を恭々しく下げた。
ラダントゥースが着席し、クリスティラたちとユリアたちが着席すると、高位のミノアングォ人たちも着席し、それから豪華な昼食がはじまった。
オードブルはローストビーフのスライス、生ハム、エビみないな甲殻類、ハーブマリネ、チキンナゲット、ミニ・バーガー、春巻き風で中に肉と野菜を巻いたものなどで、メインデッシュはキノコとフィレ肉、スペアリブ、鳥の丸焼き、子豚みたいな動物の丸焼き、1メートルありそうなロブスターみたいなものなどで、ラダントゥースも彼の妻たちも側近神たちもほかの者たちも、旺盛な食欲でどんどん料理を平らげていく。
「そうか。吾が輩はオスの方が身体能力も筋力もメスより上回っているのでオスを選んだのだが、メスの特性を活かした選択もあったということか!」
ラダントゥースが鳥の丸焼きを頬張りながらクリスティラたちと話している。
彼の前にはクリスティラたち5人が座っており、両横には4、5人ずつラダントゥースの妻たちが座り、その隣にヴァルゴースやセジスムーズたちが座っている。
「そうですか。ミィテラという世界から冒険の旅をしに来られたのですか」
「ミィテラというところも、エスピリティラとはまたかなり違った種族が住んでいるのですな?」
彼らは主にユリアたちと話している。
「種族的には違うところもありますけど、多種族が住んでいるということでは似ているところも多いようですね」
「そうじゃろ、そうじゃろ。モモコ殿とかレオタロウ殿はツノがあるところが似ておるし、マユラ殿に似た種族もエスピリティラにはいそうじゃからな」
そしてユリアたちが、ラダントゥースの治めるテリトリーに入ったところでヒュドラと戦ったという話をすると、ヴァルゴースもヤジスムーズも大いに驚いた。
「そのバケモノは、我々はオロッチと呼んでいますが、手に負えないバケモノで、すでにミノアン人の集落が三つほど全滅させられています」
「オロッチを倒されたとは... それもマザー・パラスピリトさまが倒されたというのであれば納得もしますじゃが、ヤドラレ人のようなひ弱、いや、失礼、か細い体のあなた様たちが倒されたとは... にわかには信じがたいことですじゃ!」




