3 ファミリー・タイズ
【|Family Ties】
レオン王が実の父だと聞かされた二人の美少女。
感動のあまり抱きついて泣きながら甘えてる前エルフ女王エステイーナの二人の娘。
レオ王は背中をさすりながら、勢い余ったふりをしてリディアーヌとジュリエッタのオシリをなでている。
“おっ!やはりこの年ごろの娘のおしりはいいな。柔からず、固からず、ちょうどいい!”
「ワ―――ン... お、お父さま?」
「ん?」
「さっきから、私のオシリばかりさわっている感じがするんですけど... 親子の対面ってこうするんですか?」
「エ―――ン... お父さま。なぜ、私のオシリをさわっているのですか?奥さんたちのオシリでは足りないんですか?」
「おうともよ!父親はな、娘がどれだけ成長したか見るために、オシリをさわったり、胸にさわったりするんだ!」
「グスン... グスン... 私は知りませんでした。女の子になったとき、すでにお母さまはお父さまと離婚していたので...」
「知っているよ。これからは、オレがちょくちょくさわって成長を確認してあげるよ!」
「わ―――い!うれしい!」
「クシュン... クシュン... 私も知らなかったわ! 学校で男の子たちがいつも私のオシリをさわるのも、私が大きくなっているかカクニンしていたの?」
「いや、それは違う!絶対に違う! それはそいつらがエッチだからだ!いいか、ジュリエッタにリディアーヌ。おまえたちの胸やオシリをさわっていいのはお父さんだけだ!」
「「は―――い!」」
リディアーヌとジュリエッタはふたたびレオお父さまのひざに座った。
娘はお父さまのひざに座る権利があるし、座るべきなのだと思っていた。
ぎゅっとレオ王から両腕で抱きしめられてしばし感動に浸る二人の美少女。
その姿をライトパレス窓から見ていたのはエステイーナだった。
彼女の目からもポロポロと涙が流れていた。彼女の後ろにいるアイミ、イザベル、オリヴィアたちも泣いていた。
「エステイーナさま。ちょっとよろしいでしょうか?」
静かな声が後ろから聞こえた。
ふり返るとそこには美雨が、いつも通りのスカートスーツ姿でいた。
「は、はい。何でしょうか?」
あわててハンカチをバッグから出して涙を拭く。
「あちらのお部屋でお話しましょうか?」
「美雨さん、私たちはもう知っていることですし、エステイーナさまさえよろしかったら、ここでお話しても構いまないのよ?」
「そうですわ。エステイーナさまさえ問題なければここでもいいですのよ」
「イザベルさんもオリヴィアさんも、そうおっしゃっていることですし、私はここでも構いませんけど?」
「承知しました。それではレオさまからのお言葉をお伝えします」
「えっ、レオさまからの?」
レオ王からの言葉と聞いてシャキッとするエステイーナ。
美雨はレオ王の個人秘書で、勇者王国の国営事業部門であるユウシャコ・グループが創立された時に、興国の有力な財閥のオーナーである耀貴妃夫人が、レオの事業の支援をするために送りこんで来た興娘のひとりだ。
美雨はレオ王の個人秘書であり、レオ王の妻の一人でもある美しい女性だ。
秘書としてもたいへん優秀であるが、決して出しゃばらず、常に控えめであるのでレオ王にたいへん気に入られている妻である。
「レオ王さまから、エステイーナさまに“正式にオクタゴンハウスへ入居するよう”にとの伝言を承りましたので、お伝えします」
「え?オクタゴンハウスへの入居?」
「はい。リディアーヌさまとジュリエッタさまが、レオ王の令嬢であることが確認されましたので、父親といっしょに住むのが適切であろうとのことです」
「...... オクタゴンハウスに移り住む...」
一人ごちるようにつぶやいたエスティーナは、レオ王のひざでキャッキャと楽しそうにしている二人の娘を見た。たしかに、あの娘らは父親のそばで暮らすべきだろう…
エスティーナの様子を見ていたオリヴィア王妃。
「エスティーナさま、あなたもいっしょに住むのですよ!」
「オ、オリヴィアさん、そ、そんなことをおっしゃられても...」
「ふふふ... 何をおっしゃっているのですか、エスティーナさま? ここでレオさまといっしょに住んで、毎晩たっぷりかわいがってもらえばいいじゃないですか?」
「えええ―――っ!」
イザベル王妃の言葉に思わず叫んでしまったエスティーナだった。
エスティーナの叫びを聞きつけたリディアーヌとジュリエッタは、レオ王のひざから降りると走ってライトパレスの中に駆け込んで来た。
「お母さま、どうしたの?」
「お母さま、何が起こったの?」
「なんでもないわ。今、レオ王さまから、いっしょにこのライトパレスに住んだらどうって聞かれたのよ」
「え―っ?ステキ―!お父さまと暮らせるなんて!」
「わ―い!毎日お父さまに甘えられるわー!」
二人は手をとりあって大喜びだ。
「じゃあ、あなたたちはいいのね?」
「もちろんよ、お母さま!」
「うれしいわ。お母さま!」
「お父さまにお礼を言ってらっしゃい!」
「「は――い!」」
ウサギのように飛んで跳ねながらレオ王のところに駆けもどる二人。
「お父さま―っ、ありがとう!チュっ!」
「ありがとう、お父さま!チュっ♪」
また二人から抱きつかれ、頬に口づけをしてもらって相好を崩すレオ王。
「これから毎日かわいがってあげるよ!」
「「わ―――い!!」」
「さあ、またお父さんのひざに座って!」
「「は―――い!」」
それぞれまた右ひざと左ひざの上に座った二人の美少女。
リディアーヌもジュリエッタも、パパであることがわかったレオ王の膝の上で幸福を感じていた。
ジュリエッタは、ずっしりとオシリをレオ王の膝に乗せていた。
だが、リディアーヌは少し遠慮してひざの先に座っていた。
妹のジュリエッタは、パパなんだから思いっ切り甘えようと考えていたが、姉のリディアーヌは、いくらレオ王がパパだとわかっても、まだ完全に頭を切り替えることができず、無意識にレオ王を異性として認識していた。
ジュリエッタは、まだ10歳の子どもだが、リディアーヌは14歳の乙女なのだ。
異性であるレオ王の膝にオシリを乗せるのは、正直言って恥ずかしかった。
(レオーっ!今からそこにペルと行くよー!)
芝生の上でレオ王が美少女二人とイチャイチャじゃない、父娘の感動シーンを展開していると、突然シーノが念話で知らせて来た。
(えーっ、今、感動の場面なんだけどなぁ。あと30分くらい待てない?)
(じゃあ、あと10分だよ!)
(ああ、サンキュー!)
シーノは創造主さまがレオ王の身を守るために遣わした守護天使だ。
しかし、魔軍との戦いが集結して十数年経ち、もはやレオ王に危険はないので創造主さまからいただいた人族の娘の体で青春を謳歌している。
ペルはエステイーナがエルフ女王であった時の守護天使だが、こちらも魔軍との戦いが終わり、エステイーナもアイミにエルフ女王の座を譲って退位したので、ペルのお役目も済んでいた。
そこでペルは創造主さまにお願いして、人族のイケメン少年の体をいただいて、前々からとても気が合ったシーノとアツアツ・カップルになっていた。
きっかり10分後にシーノとペルが、しっかりと体をくっつけあうようにして歩きいてやって来た。
「あら、リディアーヌちゃんにジュリエッタちゃん、来ていたの?」
「やあ、リディアーヌ!ますますボク好みになったな? イテっ!」
シーノから思いっきり肘鉄をくらったペル。
シーノは金髪で翡翠色の目の美少女だが、ペルは緑の髪、緑の目のイケメン・ボーイだ。
「こんにちは!シーノちゃん、ペル君!」
「こんにちは、シーノちゃん、ペル!」
「二人ともなにかいい事あったの?目がキラキラしているわ?」
「二人とも胸も大ききなったな! イテっ!」
ペルがまた肘鉄をくらう。
「ペル!リディアーヌちゃんとジュリエッタちゃんにヘンなことばかり言っていたら、ジェイルに永遠に閉じこめるわよ!」
身分は同じ守護天使だが、シーノの方は“創造主エタナール様の1京分の1”というすさまじい能力をもっているのでペルとはレベルが桁外れなのだ。
「わかったよ... 」
「二人そろってどうしたんだい?」
「うん。実はね、レオお兄ちゃん。ペルといろいろ話したんだけど、私たちも子どもが欲しいなって思って、それで結婚することにしたので報告に来たの」
「ええ――っ、け、結婚?!」
「「はい!」」
二人そろって元気に返事をする。
「け、結婚って、シーノちゃんはオレのボデイガード兼妹だろっ?」
「私はレオのドレイじゃないし、召使いでもないんだよ? ましてや魔王との戦いも終わって十年以上になるんだし、私なりのシアワセを求めてもいいころだと思うんだけど?」
シーノがレオのドレイでも召使いでもない、というのは、レオが最初にシーノに会ったときに言った言葉だ。
たしかにその通りだ。シーノはレオが異世界に来て以来、ずーっと日に影にレオをサポートし、守り、助けてくれた。そのシーノが結婚したいと言っているのだ。祝福こそすれ、反対する理由は何一つない。
正直言って、レオ王は寂しさを感じたのだ。
シーノは創造主さまに願って、絶世の美女オリヴィアをベースとして造られた美少女の体をもらった。
以来、彼女はレオの妹という立場で、レオを愛し、レオから愛されて今にいたっていた。
実際は妹でも何でもないのだが、シーノはほかの女性に対して優位に立つために、あえてそういう関係を設定していたのだ。
その妹をペルにとられるという気持ち― おそらくジェラシーだろう― がレオにシーノを離したくない、という思いにさせたのだ。
(お兄ちゃん、心配しなくてもだいじょうぶだよ!私たちの関係は、私がペルと結婚しても変わらないから!)
そんな言葉を残して熱々の仲を見せながら、「これからデートに行くの!」と嬉しそうに手をつないで出て行った。
エスティーナたちは、美雨の案内で、オクタゴンハウスで住むことになる部屋に案内された。
50平方メートルほどあるワンルームで、テーブルセット、ソファーセットのほかにベッドが三つある。
食事はオクタゴンハウスの食堂で提供されるし、バストイレも付いているので母娘三人で住むには十分すぎる広さだ。
「わーっ、広ーい!」
「ベッドも家具もみんな新しいねー!」
「見て、見て、勇者王国が一望できるよ!」
テラスに出て、二人であそこにあんなお店があって、あちらにユウアイスのお店があって、などと楽しそうに話しあっている。
エスティーナは微笑んでそんな娘たちを見ながら美雨にお礼を言った。
「美雨さん、どうもありがとうございます。レオさまにもくれぐれもお礼を...」
「いえ、レオさまへのお礼は、あなたがレオさまに直接おっしゃってください。“たぶん、今晩当たり夜這いに行く”とか申していましたので」
「ええーっ、ヨバイ?」
唖然とするエスティーナに一礼して、美雨は出て行った。
美雨が出て行ったあとでエスティーナはソファーに座ってつくづくと幸せをかみしめていた。
窓から勇者王国の街並みを見てはしゃいでいたリディアーヌとジュリエッタ。
「私、おトイレ!」
「あーっ、わたしもオシッコ!」
バタバタと二人でバスルームに駆け込んだ。
バスルームの中で、リディアーヌはジュリエッタに先に用を足させている間、ショートパンツを下げ、パンティを下げ、しげしげとパンティの内側を見ていた。
「リディアーヌお姉さん、生理が来たの?」
「ううん。生理じゃないよ。ただ、なんかね... オシッコもらしちゃったのかと思ったけど、そうじゃないみたい...」
「えーっ、私もだよ?」
ジュリエッタが立ち上がって、温水洗浄機で洗いもしないでイチゴ模様のパンティの内側を指さす。
ジュリエッタの下は髪と同じ茶色だ。
まだ10歳なのに下はリディアーヌより濃い。
「おかしいね...」
「おかしいね。私は初めて生理になったのかと思っちゃったわ!」
最近、ジュリエッタの胸は目に見えて成長している。
リディアーヌが同じ年だったときより大きい気がする。
この分ではじきに生理が来るだろう。
「バスルームに来ちゃったし、ついでに新しいお家のバス・デビューをしようっかな!」
「しましょう、しましょう!」
「じゃあ、ちょっとお母さまに知らせといて。ご心配なさらないように」
「おっけー!」
さっさと服を脱ぐリディアーヌ。
おっぱいは、もうすでにかなり大きい。
母のエスティーナはエルフなので、すべてのエルフがそうであるように、母親の胸はあまり大きくないが、
リディアーヌは人族の遺伝を強く引いたのだろう、おっぱいはすでに母親のより大きい。
「お姉さん、おっぱいまた大きくなったね!」
「人の事ばかり言わないで。ジュリちゃんだってもうこんなに大きいじゃない?」
「いやーん!そんなにもまないでー!」
10歳になったばかりなのに、すでに80センチにもなるりっぱなおっぱいだ。
「きゃー!ジュリちゃん、お姉さんのおっぱいそんなに揉んだら痛いよー!」
「じゃ、オシリ!わぉっ、けっこう柔らかいねー?」
「こらーっ、気持ち悪ーい、くすぐったーい!」
「いやーん!お姉さん、私のオシリ揉まないでー!」
二人で大騒ぎだ。
エスティーナはソファーにゆったりと座って、これから始まる新生活のことなどを考えていた。
スルームからは娘たちのうれしそうにはしゃぐ声が聞こえてくる。
娘たちもうれしいのだ。レオ王が実の父親とわかり、ライトパレスの新しいアパートで暮らすことになった。
こんなうれしいことは、エルフ国が勇者たちによって魔王の手から奪還されたとき以来だ。
そんなことを思っているうちにウトウトしてしまった。
急にあたりが暖かくなったような気がした。
なんだか、体がまるで服を着ていないようにスース―する。
ザー ザザー…
ザー ザザー…
波が浜に打ち寄せる音がし、心地よい風が― 潮の香りのする風が吹き寄せ、
海鳥が遠くで鳴いている。
「ハッ!」
気がつくとm眩しいばかりの青空が広がっていた。
“えっ、これは夢じゃないわ!”
あわてて身を起こすと…
なんとエスティーナは真っ裸だった!
「きゃっ!」
思わず悲鳴をあげ、両手で胸を覆った。
「そんなに驚かなくてもいいですよ。エスティーナさん。オレが連れて来たんですよ!」
にこっと白い歯を見せてエスティーナを見下ろしているのはレオ王だった。
見ると彼も真っ裸だった!
「レ、レオ王さま?」
エスティーナは、身を縮めるようにして胸と下を手でかくそうとする。
レオ王が、“フラガラッハの剣”と呼ぶイチブツは隆々となっていた。
エスティーナは、ここがすでに何度も連れて来られたことのある天堂島だとわかった。
天堂島は、興国の東海岸から500キロメートルのところにある南海の孤島だ。
アルフヘルムは標高が高く、年間を通じて平均気温はかなり低い。
なので、最初にレオに天堂島へ連れて来られた時、あまりの暖かさと美しさにとても感動したのを覚えている。
それを知っていたレオは、エスティーナとデートをする時に、いつも天堂島に来ていた。
たぶん、リディアーヌもジュリエッタも、この南海の島で授かったはずだ。
「オレはね、エスティーナと正式に結婚することを決めたんだ!」
「け、結婚?」
「だって、オレはリディアーヌとジュリエッタを娘として認識したんだよ?」
「は、はい。そのことについてはとても感謝して...」
「だからエスティーナとも正式に結婚するのが道筋っていうもんだろう?」
最後まで言わせずに、そしてこれまでのように「エスティーナさま」と呼ばずに「エスティーナ」と呼び捨てにしている。おまけにすでにため口だ。
「いやかい?」
「えっ、いやなんてとんでもありません... フギュっ!」
いつものパターンで、速攻で口づけをされた。
それから始まった熱い抱擁。
熱い愛撫...
そして激しく愛された。
延々と数時間にわたって。
白い砂浜の上で
波が打ち寄せる浅瀬で
島にレオが建てさせた別荘の中で
エスティーナはたっぷりとレオ王から愛されてたあとで、オクタゴンハウスの部屋にもどったが…
時間にして一分もかかってなかった。バスルームからは相変わらず娘たちの賑やかな声が聞こえていた。
彼女は知っていた。レオ王が特殊な時間遅延スキルを使ったということを。
そして、腰が抜けるほど激愛され、かなり疲労もあったが、それも消えてしまっていた。
これも、いつも通り、シーノが回復魔法をかけてくれたのだと知っていた。
しばらくしてから、リディアーヌとジュリエッタが、すっぽんぽんの姿でバスルームから出て来たとき、エスティーナはすっかり元気になっていた。
「あらあら... 二人とも裸で!しょうがないわね…」
つぶやきながら着替えの服をいそいそと探すエスティーナだった。
“それにしても、リディアーヌも成長したこと。おっぱいなんか、もう私より大きいわ。
ジュリエッタもどんどん伸びているし、おっぱいも私より大きいんじゃないかしら?
下の方はもうボウボウだし... ”
あらためて娘たちの成長におどろくエスティーナだった。
* * *
元ノーブルデーモンロゼリーネは、ランジェリーの上にナイトガウンを羽織ってレオ王の部屋がある最上階へ昇るエレベータに乗った。
彼女の美貌は誰もが認めるほどであり、「さすがに魔王ルゾードが選んだだけある!」とレオ王からも褒められたほどの超美女だ。
もう30も半ばだが、レオと再婚し、“神聖な山” ミトラカルナー山の石で作ったブレスレットをつけているからか、まだ20代にしか見えない。
レオの妻たちや恋人たちは、ほかの勇者グループの者たちと同じように、この神聖なブレスレットをつけている。これによって寿命が延びるのだが、歳をとらないという作用ももたらしていた。
ユウシャコ・グループのファッション部門が、毎年開催しているミィテラの世界最大のファッション・イベント 『ミィテラ・ファッションウイーク』 が、人族連合国最大の都市ナンバで十日間にわたって開催され、 ロゼリーネはオリヴィア、サーリ・サカル、アイカワ・ミホコ、人魚姫セレシア、同じく人魚族のイマジャーとナラジャー、それにイザベルの娘マリステラ、オリヴィアの娘たち・ミシェリ、アンジェリーネとともにモデルとして参加した。
セレシア、イマジャーとナラジャーは人族の姿でも美女だが、彼女たちは人魚族であるため、水着モデルとして超売れっ子になっていた。
ロゼリーネは、魔王ルゾードが勇者グループに追い詰められ、魔大陸から逃げ出し、ほかの世界へ逃げて行った時に、息子のルシエルとともに置き去りにされた。
それをレオ王が受け入れ、勇者王国で暮らすようになり、レオ王と再婚していた。
ロゼリーネも息子のルシエルも、魔王の元妻であり息子であった彼女たち親子を受け入れてくれたレオ王と勇者王国のみんなに心から感謝している。
それに、息子のルシエルは十数年前に魔城でレオ王の娘・アイと知り合って以来、二人とも“相思相愛”の仲になっている。
ルシエルとアイは、いわゆる“一目惚れ”というやつだ。
母親であるロゼリーネから見ても、二人はお似合いだと思う。
レオ王も、ルシエルは魔王の息子だから、という偏見はもってなく、二人がつきあうことを承認してくれている。
それはアイの母親のアイミ王妃も同じだ。
アイはやはりアイミというしっかりした母親に育てられ、三人姉弟の長女でもあるからだろう、責任感が強く、母親似の勇敢さと行動力をもっていた。
勇敢さと行動力は父親であるレオ王も十分過ぎるほどもっているので、プラスアルファで両親の特性を受け継いだアイはさらに優れているのだろう。
そのせいもあってか、アイはルシエルにとっては少々“姉さん女房”的な彼女なのだが、魔王の息子ということで甘やかされて育ったルシエルにはちょうどいいとロゼリーネ思っている。
“まあ、ルゾードさまと暮らしていたころは、ルゾードさまと自分のことばかり考えていたので、ルシエルの世話はメイドまかせで育てられたので、少々甘やかされ過ぎて育ったのもしかたないわ…
ともあれ、母親は自分なのだから... ”と考え、勇者王国で暮らすようになってからは、ほとんどつきっきりで育てて来た。
そんなルシエルも14歳になったころから、母親ロゼリーネの引力圏から離れようとしはじめた。
思春期に特有のことだ。ロゼリーネもそれがわかってからは、ルシエルの意見を尊重するようにして来た。
それに、レオ王が父親代わりとなったことによって、男親からの助言、男親にしかできない教育というものも得れられるようになったのだ。
“それもこれも、すべてレオさまたちのおかげね…”
そう考えながら、エレベーターから出て、レオ王のスイートルームのドアをノックする。
コンコン!
「はい。どうぞ!」
レオ王の明るい声が聞こえた。
スイートルームには、すでに真っ裸になったレオ王が巨大なベッドに座って待っていた。
「!」
レオ王はいつもサプライズを用意して驚かせる。
彼が“フラガラッハの剣”と呼んでいるイチブツは、もう天を突かんばかりになっている。
“なぜレオさまは、自分のモノを“フラガラッハの剣”とかいう恐ろしい神の武器の名前で呼ぶのかしら?
魔王のモノに比べたら、まるで男の子のモノみたいに小さいのに…”
ロゼリーネが考えていることをレオ王が知ったら愕然としただろう。
なぜなら彼のイチモツは平均的〇〇人のサイズだからだ。
“でも... この、魔王のから見たら子どもサイズのモノで、私を、ほかの妻たちや恋人たちを毎回、何十度となく幸せにしてくれるのよね…”
ロゼリーネが突っ立ったままなので、彼のイチブツが猛々しいのを見て、茫然となっていると思ったレオ王は、数秒と待たずに行動に移った。
100倍速でロゼリーネに接近すると、ナイトガウンを剥ぎとり、ネグリジェを脱がし、ブラを外し、パンティを引き破った。
その間、1秒もかからなかった。
レオ王は、ドアを後ろ足で蹴って閉めながら、ロゼリーネを巨大なベッドに向かって投げ、彼女の体が落ちる直前にベッドに走りよって受け止めるという離れ業― 彼にしか出来ないことだが― をやった。
ロゼリーネはきりきり舞いをしたような感覚に襲われ、自分の身体が宙に浮いたと思ったら、気がつくとベッドの上でレオ王の腕の中に抱かれていた。
そして、気がつかないうちに一糸も纏わない裸になっていた?
「!? フギュっ!」
思いっきり口を吸われた。
(十日間、ご苦労さま!)
口を吸われ、胸を揉みながら念話で話しかけられる。
「あぁ... あぁん...(オリヴィアさまのグッド・プロデュースで大成功でした!)」
キスをされているので、念話で答える。
(十日間、ロゼリーネを抱けなくてさみしかったんだ!)
(で、でも、ほかの奥さまたちや恋人もいらっしゃたではないですか?)
(一人ひとり味が違うからね)
(あ、味っ?!)
(オリヴィアさまやイザベルさまも十日間おられなかったから...)
(ああ、もうさっき抱いてあげたよ。オリヴィアを50回幸せにしてやり、イザベルも50回幸せにしてやり、ミホコは30回幸せに、サーリーも30回、セレシアは50回、イマジャーとナラジャーは30回ずつ幸せにしてやったよ!)
(!)
“約2百回?冗談ですね?”
「あぁ... あぁん... あぁ... あぁん...」
.........
.........
.........
結局、ロゼリーネも、たっぷりと幸せにされた。
天堂島の別荘