13 リベンジ・バトル(後編)
ストリギダ族はブボ・ケトゥパによって“政権交代”ともいえる族長の交代が行われた。
ブボ・ケトゥパの部族は、前族長であったオゥトスの部族とともにストリギダ族の勢力を二分する大勢力であり、もとよりオゥトス前族長の方針に批判的だった元オゥトス派の有力者たちも少なからずいたこともあって、オゥトス族長がブボ・ケトゥパから殺されたことによる、オゥトス派VSブボ派の抗争は起こらなかった。
なにより、ブボ・ケトゥパとケトゥプたちが見て来た、想像を絶するユリアたちの戦闘力の凄まじさをまじまじと見たことがストリギダ族をして納得させたからだ。
それに、ユリアとマユラ、それにリュウは、ガンデーヴァの弓、ゲイ・ボルグの槍、それにフラガラッハの剣の実際の力はあんなものではない、とユリアは炎の矢を百発、5秒ほどの間に森の中の大木目がけて放ち、幹回りが5メートルほどの大木を真っ黒こげにしてみせた。
マユラはゲイ・ボルグを投げ、その穂先が百ほどの銛になって森の木々をズタズタにしてみせた。
リュウは、フラガラッハの剣を森の中に投げた。フラガラッハの剣は森の中の目標の木10本ほどを切り倒してリュウの手元にもどって来た。
「今回、レムザー湿原では、わざとこれらの神武器をフルパワーで使いませんでしたが...」
「次の戦いではフルパワーで戦います!」
ユリアの言葉をマユラがしめくくった。
その威力を見て、ブボ・ケトゥパたちの話を半信半疑で聞いていたストリギダ族たちは、ブボ・ケトゥパの話を信じた。ブボ・ケトゥパは、ブボ派とオゥトス派、および少数部族派の圧倒的な支持を得て、新しい族長になった。
「儂の名前はブボ・ケトゥパだけでいい。ストリギダを名乗るには実績を示してからだ!」
ケトゥパはそう宣言して、当面の間はブボ・ケトゥパとだけ名乗ることにした。
レムザー湿原奪還作戦の実行は、ほかのラピテーズ部落長たちへグヮルボとの戦いの参加を促す交渉が終わった二日後ということで、ゴレンたちはオーンゾリオ集落へもどった。
早速、会議が開かれ、オーンや頭たちにレムザー湿原での戦いの報告およびストリギダ族が参戦することが伝えられた。
オーンはたいへんよろこんだ。
「そうか!それはストリギダ族もユリア殿たちの力を見れば、おどろき、納得するだろう!」
「それで、ストリギダ族はどれほどが戦いに参加できると言っておるのだ?」
頭の一人であるゴートがせっかちに訊く。
「ストリギダ族からは1万5千匹ほどが参加するとブボ・ケトゥパ族長は言った」
「1万5千匹? それは少ないな、ゴレン?」
「こればかりはどうしようもない。グヮルボの数が多すぎるんだ!」
オーンがなだめるようにゴートに言う。
「うちの集落からは2万。近隣の同族からは合わせて1万ちょっとか...」
「オーンゾリオ集落の戦士と合わせて3万ちょっととは、さすがに少なすぎるな...」
「その上、グヮルボどもは空を飛ぶしな...」
「では、やはり、ユリア殿たちの提案を受け入れ、ヤドラレ人たちを...」
「あのような体力もなく、戦闘力も低い者たちを参加させねばならんのかっ?!」
「背に腹は代えられん。この際、戦力は少しでも多い方がいい!」
「ヤドラレ人が戦力になるとは、到底考えられん!」
オーンと頭たちによる喧々諤々の議論のあとで、ユリアたちの提案も組み込んだ『グヮルボとの戦い』の計画が練られた。
翌朝、ジート、ヌートの二人の頭、それに今回はアイ、ミア、レン、レオタロウの四人が、ヤドラレ人たちにグヮルボとの戦いへの参加を交渉するためにヤドラレ人の森へ行くことになった。
少女Aと少女Bも同行する。この二人の娘はヤドラレ人たちと交渉するのに不可欠なカードだ。
もちろん、ラピテーズに仲間をやられや仕返しを狙っているであろうグヮルボを警戒して、集落の戦士50頭が警備につくことになった。
ヤドラレ人の棲む森はオーンゾリオ集落から1時間ほどの距離なので、歩いて行くことになった。
と言っても、ユリアたちの歩くスピードはラピテーズとは比べものにならないくらい遅いので、戦士たちが交代で引っ張る荷車に乗せてもらうことになった。
ヤドラレ人の森が見えて来たとき、少女Aと少女Bが荷馬車を止めるようにたのんだ。
二人は荷馬車から降りると、小藪の中に入って行った。
“オシッコでも催したのかしら?”アイはそんなことを考えていたが…
なんと、小藪から出て来た少女Aと少女Bはスッポンポンだった!
「えっ?ナニ、その恰好?」
アイの素っ頓狂な声に、おしゃべりしていたミアとレンとレオタロウたちもアイが目を丸くして見ている方を見た。
ミア 「Aちゃん、Bちゃん?どうしたの?」
レン 「うひょー!」
直後にレンはアイから肘鉄をくらった。
レオタロウ「お... お... おっぱいだーァ!?」
直後にミアからツノを捩じられた。
「ちょ、ちょっとォ!AちゃんにBちゃん。その恰好は?...」
「わかったわ、アイお姉さま!」
「あ、そうか!森のヤドラレ人たちに不審がられないためね?」
少女A「ハイ ソウでス」
少女B「ワタシたチ 服着ルノ ナレタ。デモ...」
少女A「森ノ ナカマは 服キテイルト シンヨウ シナイ」
少女B「ダカラ... ハズカシイけど ハダカに ナリマシタ!」
そうなのだ。
少女Aと少女Bは、もともと森でほかの仲間たちといっしょに、生まれたときのままの姿で自然の中で暮らしていた。
しかし、チルリとミルリに寄生されてから、服を着ることをおぼえたのだ。
そして、今では服を着ないことが“恥ずかしい”と考えるようにまでなっていた。
だが、美しい服を着た少女Aと少女Bがヤドラレ人の森に現れ、彼らに話しかけても、ヤドラレ人たちは信用しない。だから、自然なヤドラレ人のようにハダカになったのだ
少女A 「ワタシたチ フク キルノ ナレタ。ダカラ...」
少女B 「イマハ トテモ ハズカシイ」
森にはいるまでレンとレオタロウは、それぞれアイとミアから両手で頭を前だけを見るように固定されたのだった。
彼らの後には、真っ裸の美しい少女Aと少女Bが、恥ずかしそうに、それでもその均整のとれた美しいカラダを森の仲間たちからもよく見えるように、見事な胸を張って歩いていた。
ほどなくして、森の中にはいると見張りのヤドラレ人たちがさかんに大声をあげて仲間たちに知らせはじめた。
ホゥっ!ホゥっ!ギャギャギャーっ!(ラピテーズたちが、オレたちの仲間を連れてやって来たぞー!)
ホっ、ホゥっ!ホホゥっ!ギギギャ!ギャギャギャーっ!(それもきれいなメス二匹だー!)
ホっ、ホギャっ!ホゲヤギャっ!ゴッパイっ!デギャイーっ!(なかなかでっかいおっぱいのメス二匹だー!)
ラピテーズたちもユリアたちも、ヤドラレ人たちが警戒したり、攻撃をしかけないように、武器は手にしてなかった。
フワッ ホゥースっ ホハっナシ ギャーっ!
(ボスとお話したいことがあるって!)
ヘイギャーっ ヘイギャーっ ホワッ!ホワッ!
(平和的に 平和的に!)
少女Aと少女Bもヤドレイ人語で荷馬車の上に立ち上がって、一生懸命に話しかける。
ヤドレイ人たちが、百匹以上現れ、木々の枝の上から少女Aと少女Bに見とれている。
アイとミアもあまりのヤドラレ人の多さにおどろいて彼らを見ている。
なにせ、ヤドラレ人たちは服を着ないので、オスはフリチンなので見放題なのだ。
と言っても、アイもミアもそれほどヤドラレ人のオスのイチモツになど関心はないのだが。
アイはすでにレンのモノを見ているので、それほどおどろいてはいないが、ミアはかなりおどろいていた。
“レンのもけっこうな大きさだと思ったけど、ヤドラレ人のモノはもっと大きいのね…”
「わたし... 小さいころ、パパといっしょにお風呂にはいったときのこと覚えているけど、パパのはあんなに大きくなかったわ!」
一方、レンとレオタロウの二人は、アイとミアの手から解放されて、ヤドラレ人のメスのハダカをたっぷりと見ていた。荷馬車から降りたアイやミアや少女Aと少女Bの周りには、オスが集まり、しきりにカラダに触れて来る。
少女Aと少女Bはヤドラレ人たちと交渉に来たので、あまり無下にも出来ず、それかといって何もしないでいると、服を剥ぎとられそうになる。
少女Aと少女Bは…
もう触られ放題だ。豊かなおっぱいをさわられ
「キャっ!」
ふっくらしたオシリをなでられ
「ヒっ!」
ふつうであれば、ヤドレイ人のメスはオスにさわられても、却ってそれだけ自分のセックスアッピール度が高いと自慢にするのだが― 強いオスに気に入られれば、食料の心配はなくなるし、守ってももらえるからなのだが― 少女Aと少女Bは、もう5年以上、チルリとミルリに育てられたため、ヤドラレ人のそういった求愛行動になれてないのだ。
「AちゃんにBちゃん、キャっ!とか ヒっ!とかばかり嬉しそうな悲鳴ばかりあげてないで、早く、ボスを呼んでって言って!」
「そ、そうよっ!まだ、男の子に一度もさわられたことのない、わたしのおっぱいやオシリをさわられているのよっ!?」
アイが若いオスや老いぼれオスの手を「しっ!、しっ!」とたたきながら叫ぶと、ミアも現在好調成長中のおっぱいを守ろうと必死になって叫ぶ。
「ワタシ モ オス ト シタコト あリマセンっ! キャっ!」
「ワタシ モ まダ ばーじん デスっ!」
その間、あとから荷馬車から降りたレンとレオタロウも、彼らを誘惑しようとする若いメスたちに豊潤なおっぱいを押しつけられたり、垂れさがったおっぱい、張りのあるオシリや垂れさがったオシリのオバサンメスたち押しつけられて、うれしい悲鳴を上げていた。
15分ほどして、ようやくヤドラレ人のボスがやって来た。
友好の印に、ジートがゾウミミウサギの肉の燻製とジャバルドの塩肉を50キロずつ渡す。
「グワっ、グワっ! ホワエラッ ホイホイっ ラギリィイホワッ!」
「オマエら、イイ らぴてーず と イッテイル!」
少女Aが通訳をする。
それから、ゴート、ギートは、少女Aと少女Bを介して、ヤドラレ人のボス 『バンゾウ』と話をはじめた。
バンゾウは、「グヮルボどもは、最近では、ヤドラレ人のメスや子どもまで襲ってさらっていくようになっており、彼らとしてもたいへん困っているが、相手は空を飛ぶし、狡猾なので施す対策もほとんどなく悩んでいるところだと話した。
「だから、われわれと共同戦線を張って、グヮルボのヤツらを駆逐しようじゃないか!」
「そうだ!すでにストリギダ族も戦いに参加することを決意したぞ?」
ゴートとギートが勢い込んで、バンゾウにヤドラレ人の参加を呼びかける。
「しかし、ストリギダ族はグヮルボたちのように空を飛べ、かなり強いが、数が圧倒的に少ない!」
「ダカラ ゆりあ ヤ あい タチガ タタカイ に サンカ すルノ!」
「コノ みィてら ノ コ たチ ハ めちゃ ツヨイのっ!」
少女Aと少女Bもバンゾウの説得に協力する。
「ふふん!こんなひ弱なヤドラレ人モドキに何ができる!」
バンゾウが軽蔑の目でユリアたちを見る。
そこで少女Aと少女Bは代わる代わる、レムザー湿原でユリアたちが千匹以上のグヮルボたちを1時間もしないうちに殺したのを見たことをバンゾウに話した。
「なにィ? グヮルボを千匹以上殺したと? そんなの噓っぱちに決まっておる!」
「それじゃあ、今からアイさまとレンさま、それにレンタロウさまが、デモンストレーションをしますから、みなさん、こちら側に来てください」
バンゾウたちヤドラレ人がアイたちの方に来るのを確認すると、アイはすぐさま無詠唱で最大級の雷禍を放った。
ピカっ!ピカっ!ピカっ!ピカっ!
ドドドド―――――――ン!
森が幅200メートル、奥行き500メートルにわたって黒焦げになった!
ついで、アイが片手で払うようにすると、その黒焦げになったエリアは、一瞬で零下百度になり凍りついてしまった。氷属性の超魔法“スーパーフリーズ”だ。
「グワっヒ! ホワっ? 信じられん!」
バンゾウが目をむいておどろく。
平均寿命が50年と言われるヤドラレ人の中で、バンゾウは70歳という超高齢だが、いまだかってこのような凄まじい魔法は見たことがなかった。
それでも、ヤドラレ人の中でナンバー2とかナンバー3とかいう準ボスたちの中には、地上を走るか木の枝から枝へ飛び移ることしか知らないヤドラレ人がグヮルボたちに戦いを挑むというのは無謀だ、というものもいたが、レンが提案した「秘策」を聞いて、参戦に同意した。
そのレンは若い真っ裸のメス4匹ほどにずっとしがみつかれていて、レオタロウの方も若いメス5匹ほどにずっとくっつかれっぱなしだった。
アイもミアも当然、真っ裸でイチモツをビンビンにした若いオスに取り囲まれていた。
もちろん、少女Aと少女Bも同じだが、彼女たちの場合は、真っ裸なので若いオスたちは挙って後ろから交尾しようと若いオス同士でケンカまではじめるさまだった。
少女Aと少女Bはオシリを手で覆って逃げ回るのに必死だった。
交渉は1時間で無事終わり、オーンゾリオ集落にもどることにった。
だが、なんと帰りは出かけた時より人数が増えていた。
ヤドラレ人の若いオスやメスたちがアイやレンたちに強い興味を示し、交尾をしたがった。
アイとミアは、「残念だけど、まったく興味はありません!」と断ったのだが、
「そう邪険にするな。コイツらは若いから、一日に10回は交尾してくれるぞ?」
とバンゾウからニヤリと笑いながら言われ、アイもミアも真っ赤になりながらも辞退したのだ。
レンとレオタロウの場合は、くっついていたメスがいずれもバンゾウの娘たちだった。
「いや、メスは間に合っているというのなら...」
とバンゾウはアイとミアをジロジロと見ながら
「使用人としてでも使ってやってくれ。そして気に入ったら時々抱いたらよかろう!」
「えーっ?“時々抱く”って言っても...」
「えっ?抱いていいの? ボスの娘たちを?」
「おう、抱くがいい! 見ろ、みんな父親のオレに似て美人だろうが?」
たしかに、彼女たちは美人だった。
と言っても、渋い顔の70歳のバンゾウ似ではなく、おそらく族長ゆえにヤドラレ人の中でとびっきり美しいメスを妻に持っているので、母親似なのだろうが。
年もいずれも12歳から15歳と若く、健康でピチピチしている。
「ま、まあ、オーンさんやゴートさんやギートたちの家のお手伝いさんにでも...」
「いや、おれカノジョいないし。カノジョにしてもいいんだけど?」
などと言うことになって、男の子たちはバンゾウの娘たちを連れて帰ることになったのだった?
メスたちの名前はヤドラレ人の名前で発音しにくいので、それぞれ少女C、少女D、少女E、少女Fとすることになった。
当然、アイはふくれてしまってレンとは話さなくなってしまい、能天気なレオタロウはまったく気づいていないが、彼に思いを寄せていたミアも怒ってブス―っとして口を利かなくなってしまった。
そんな女の子たちの気持ちには、まったく気づかず― まあ、レンは気づいてはいたのだが、父親のレオ王が口癖のように言っていた言葉 『据え膳食わぬは男の恥』 を地で行こうと考えていた。
“パパでさえ、100人くらいオンナがいるんだ。なんでオレだけアイ一人でガマンしなきゃならないんだ?”
などという屁理屈を考えながら、しきりとおっぱいを押しつけてくる少女Bや少女Dや少女Eとイチャイチャやっていた。
レオタロウは少女Aと少女Eと少女Fに気に入られたようで、彼女たちは、“野生の本能”でレオタロウが性的興奮をして、彼のイチモツがビンビンになっているのに気づいていた。
少女Eは15歳でレオタロウより1コ年下だが、ヤドラレ人は8歳~10歳になればすでに性的に成熟する。
その意味では少女Eはすでに十分オトナのメスだった。
父親がバンゾウであったため、若いオスどもは遠慮してちょっかいは出さなかったが、メスがオスにどういうことをしなければならないか、オスはメスに何を求めているかをよく知っていた。
「えっ?」
少女Eが彼女のやわらかい手で、パンツの上から、ビンビンになった彼のイチモツをそっとつかんだとき、さすがのレオタロウもうろたえた。
レオタロウの反応に、ベラはにっこりと微笑んで、パンツ越しに彼のイチモツをにぎって動かしはじめた。
「えっ?えっ?」
それを見た姉妹の中で一番若い少女Fがレオタロウに口づけをした。
たっぷりと豊かなおっぱいをレオタロウに押しつけて!
「ふにゃっ? ムググ...っ!」
ヤドラレ人のメスの生殖活動は積極的なのだ。
そして、それを見た少女Aも服を着ないままで、背中から豊かなおっぱいを押しつけた。
少女Aも同じようにレンに背中からおっぱいを押しつける。
こちらでは、少女Fと少女Eがレンに抱きついてキスをしながら、レンのイチモツをさわっている。
「アヘっ... あ... そこダメ...!」
アイとミアは前を行く荷馬車に乗っており、後ろを行く荷馬車で何が起こりつつあるか知ろうともしない。
二人はレンとレオタロウがヤドラレ人のボスの娘二匹を男の子たちが連れて帰ることを決めたときから「つむじを曲げ」ているのだ。
「ヒェェェェ――――!」
しばらくしてレオタロウが耐え切れずに、奇妙な声を出した。
「オーっ、イエ―――スっ!」
すぐにレンも後を追いかけるように声を出した。
もちろん、二人ともパンツを脱がせられていたので汚すことはなかったが。




