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エスピリテラ漂流記  作者: 空創士
オールド・ブレイブス
102/123

100 ハンドレッドフォルドマン VS マザーパラピリストズ(後編)

【Hundredfoldman – 3rd Part  百倍男③】



「ふぅ...」


司令部にもどったアキュアマイアは、思わずため息をついた。

無人島におけるレオン王との“愛のひととき” - いや、実際は数時間かかったのだが― は、あまりにも強烈すぎて、頭が少しボーっとしている。

周りで楽しそうに話している者たちの話もまったく耳に入って来ない。



 シルレイが寄って来た。

彼女はアキュアマイアの最初の娘の一人だ。

ラィアとロリィがクリスティラの最初の娘であるように、シルレイはアキュアマイアが最初に作った娘の一人だ。

 もちろん、シルレイだけが最初の娘ではなく、アキュアマイアの後を継いでアキュアロームのマザー・パラスピリトとなったアラベラもアキュアマイアの娘の一人だ。


「アキュアマイアさま、どうされたのですか? お疲れになりました?」


「あ... うん... そうだ、シルレイ、あなたもレオさまに抱かれてみない?」


「え? レオさまに、私が抱かれる?!」

シルレイはおどろきのあまり、口に手を当てた。


「わたし、たった今まで南海の無人島でレオさまに抱かれていたの。100回恍惚の極致というものを味わったわ!」

「え? たった今までって、アキュアマイアさまは、ずっとここにいらっしゃったではないですか?」

「なんだかよくわからないけど、レオさまは時間をすっごく引き伸ばして使えるらしいの。それで、最初にクリスを抱いて、次に私を抱いてくれたの」


「ええっ? クリスティラさまを!」

シルレイはおどろいてクリスティラの方を見た。


彼女はラィアやロリィと話していたが、たしかに彼女の頬は上気して輝いているみたいだ。

クリスティラもシルレイとアキュアマイアが見ていることに気づいて、二人を見て微笑んだ。


「クリスティラさまとアキュアマイアさまが、100回ずつお抱かれになった...!」


 シルレイはふだんは物静かでおしとやかなハイ・パラスピリト(最高階級寄生霊)なのだが、男と女のコトに興味がないわけではない。


 それどころか、男と女のコトには甚だ興味がある。

それは、シルレイに限ったことではなく、クリスティラやロリィなどもそうだし、アキュアマイアなども同じく、純粋に寄生しているヤドラレ人のメスの生理的本能(欲求)の求めるまま、何の先入観もなく、男と女の行為に興味を持ち、男と女の行為を楽しむ。


 シルレイはレンと結婚しており、それなりに夫婦生活はあるのだが、レンはすでにアイとも結婚しており、さらにタミレスとエリーニュスのメグアイラという恋人もいるので、シルレイがレンに抱かれる頻度はそれほど多くない。

 妻や恋人を数人もっているというところは、レオタロウやリュウも同じなのだが、レオタロウは妻はエラインだけで恋人もティーラポネー一人だし、リュウも妻はユリア一人で恋人もアレークターだけなので、レンよりは夫婦の営み回数が多いということになる。


「では... 私もレオ王さまに抱かれてみますわ... 100回って、とても興味ありますし!」


目を輝かせて答えるシルレイだった!?




 数分後― 


シルレイはあの無人島にいた。


レオと二人だけで。


「きれいなところですね!」


海から吹き付ける風に吹かれる青緑色の長い髪を手で押さえながら、シルレイはレオをそっと見て言った。


「気に入ってくれたかい?」


「私も、アキュアロームやサンクメライ・ローム、フリスゴレスロームなどのほかは、イーストゾーン(東世界)の北にある町などしか知りませんので、こんな美しい島があるなんて知りませんでしたわ」


シルレイは、クリスティラやアキュアマイアと違って、瞬間移動で一瞬で無人島に来てもあまりおどろかなかった。


 レオはあらためてシルレイをよく見る。

スケスケのキトンを盛り上げているふくよかな胸が見え、胸の突起がプクンと出ているのが見える。

 キュッと引き締まったウェスト、なだらかな曲線のヒップライン。

そして、少し薄い青緑色の毛に覆われたシークレットゾーン。



(シルレイさんみたいな女性がオレは好きだな!)


突然、シルレイの頭に響いて来たレオン王の声。

初対面であるにも関わらず、レオン王は遠慮なくシルレイに話しかけて来た。


レオは、明らかに自分が女性を惹きつける魅力をもっているということを知っており、彼の女心を()()()()()()()()()()()が女性にあたえる影響についてもよく知っていた。

そしてレオは、その魅力と影響力を使って、ありとあらゆる美女を自分のモノにしていたのだ。

したがって、レオン王が目をつけた美女で、その魅力に(あらが)えることができた女性はいない。



“本当に不思議な()…”


レオン王の後ろには、こじんまりとした森が見え、背の高いヤシの木が見える。

しかし、シルレイの目には、森は見えてなかった。

彼女の目は、レオのぴったりしたズボンの前がモッコリと盛り上がっているのを見ていた。

そして、レオは、シルレイが自分のズボンをしっかりと見ているのに気づいていた。


「あー、ズボンが窮屈だな!」


そう言うと、レオはパッパと服を脱ぎはじめた。

裸になったレオン王。


「シルレイ、君は脱がないのかい?」


「はい、脱ぎます。レオさま」


「レオでいいよ!」


 シルレイは着ていたキトンを落とした。

下には何も着てないのでまるっきりのヌードになる。


ふっくらしたおっぱいは、アキュアマイアほど大きくはないが、

クリスティラのよりは大きく、やわらかそうだ。


輝くような白い肌と風に吹かれてなびく、腰あたりまである青緑色の髪。

青い海と五芒星(ごぼうせい)の輝く青空を背景に立つ姿は、コントラストも美しく、まるで美の女神― ヴィーナスのようだ。


「やはりきれいな身体しているね!」


「ありがとうございます」


「さあ、おいで!」


「はい。フギュっ!」


シルレイはキスをされた。


 ............ 


 ............ 


 ............ 



嵐のごとく、レオン王から100回抱かれたシルレイ。


「世の中には、想像も出来ないような能力をもつ男の人もいるのですね...」


と感嘆の息を漏らした。




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