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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
4章 激しくなる3人の美女からのアプローチ
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4-2-7   俺は栗栖と遊園地に行く。

「到着」



電車に乗って数十分。10時前。

俺の目の前にあったのはいわゆる遊園地だ。



「なるほど、確かにバイクじゃ無理だ」

「でしょ?」

「ああ、栗栖が言ってる意味がやっと分かったよ」



この遊園地、なぜかバイクを止めることができない。

正確にはバイクの駐車スペースがないのだ。

俺はバイクで行けないところには行かないからここの存在をすっかり忘れていた。



「今日はここで一日遊び倒そう!」



栗栖はとびきりの笑顔を俺に向けて言う。



「ああ。まずは入場券を」

「はいこれ」

「お、おう?随分と用意がいいな」

「へへ、今日のために用意してきた」



何と。ここまでの流れを栗栖が計画して作っていたとは。

ただ驚きを禁じ得ない。



「そういうことか。俺、この遊園地行ったことないから全部任せる」

「任された」



栗栖は俺の手を取って入場ゲートに連れていく。

係員にチケットを二人分渡した後



「ま・ず・は~絶叫マシンといこうかな~」

「絶叫マシンか。今まで乗ったことがないんだよね」

「ん、じゃあ・・・・・・あのジェットコースター乗るよ、

伊良湖がどんな絶叫を聞かせてくれるか楽しみだな~」



栗栖が俺に期待するようなことを言いながら絶叫マシンの乗車待ちの列に・・・・・・



「あ、あれ?列に並ばないのか?」

「このチケットはどのアトラクションでも優先的に乗れる魔法のチケットなんだよね」

「ああ、そういうこと」

「だから次来る奴には乗れるよ」



栗栖が自慢するように俺に言う。

俺とのデートでそんなのまで用意しなくても・・・・・・

そう思いながら栗栖の言葉通り俺たちはジェットコースターの優先チケットの列に並ぶ。

すると本当に次の乗車時間に乗ることができた。



「言っとくけど伊良湖、ここのジェットコースターは日本屈指の落差だからね。

ちびっちゃだめだよ」

「俺の不安をあおるようなことを言うなよ」

「えへ」



可愛く言ってもダメだぞ。

もう安全バーってやつが降りて降りることができなくなってる今ですら結構どうなるかって不安になってるんだよ。

そんな不安もよそにジェットコースターが上がり始める。



「伊良湖の絶叫はどんな感じなんだろうな~」



栗栖の期待の言葉とともにジェットコースターは上がっていき、ついに頂上を越え・・・・・・・・・・



++++++++++++++++++++++++++++++++++



「全然絶叫も何も言わなかったね・・・・・・・」

「ああ、なんていうか・・・・・・・・思ったほどじゃなかった」

「つまんない~すごい絶叫してくれると思ったのに」



俺がジェットコースター乗車中に悲鳴を一切挙げなかったことに対してすごく残念がっている。



「なんか、期待させて済まない」

「いや、大丈夫」



栗栖はこんなはずでは、という感じの顔をしながら



「次はおばけ屋敷行こう」

「季節的に早くないか?」

「季節を気にしちゃダメ。ほら、行くよ」



栗栖に連れられおばけ屋敷に入る。



「きゃ~!」



栗栖がおばけが出てくるたびに俺にしがみついてくる。

その度に胸が全力で当たる。

時々栗栖から強い力で上目遣いにうるうると涙をためて俺を抱きしめてくるので反応に困ってしまう。



「そんなに怖いならギブアップ」

「うう、大丈夫。先行こ」

「わ、わかった」



その後も栗栖はおばけが出るところ出るところことごとくでジェットコースター以上に絶叫していた。

そんな感じだったが俺と栗栖はゴールまでたどり着く。



「お、おい栗栖・・・・・無理するな」

「む、無理なんかしてないし!ていうか伊良湖、一回も驚いてなかったとかすごすぎ!」

「おばけとかいう非科学的な存在を一切信じてないから」



栗栖は悔しいという感情を隠さない顔で



「次アレ!」



と垂直落下するタイプのアトラクションを指さす。



「いいよ、行こうか」



俺と栗栖はそのアトラクションに向かい、乗る。



「ま、負けた・・・・・・・・」



栗栖がついにギブアップを宣言する。

あの後も絶叫系のアトラクションに乗って結局午前中はそれで時間を過ごした。



「アンタがここまで絶叫系に強いとは思わなかった」

「ああ、なぜだろうな。あんまりあの手の乗り物に恐怖を感じないんだよな」

「そう・・・・・・・・あ、昼になるしそろそろ昼ごはんにしようか」

「その前に栗栖の気持ちが落ち着いたらな」



栗栖の気持ちが落ち着くまで近くのベンチで休み、それから一緒に昼食を摂った。

その後は午前とは打って変わってまったり系、というのだろうか、そういう感じのアトラクションで二人で遊ぶ。



「最後はやっぱアレっしょ!}



栗栖が指さす方向には観覧車。

これはなんともベタな。



「行くよ」

「ああ」



俺と栗栖は観覧車の乗車列に並ぶ。

そして俺たちの順番になり中に乗り込む。



「伊良湖、ほら海だよ」

「おお、きれいだな」



日がだいぶ落ちて茜色になった空と海。

その景色に少し俺は見とれる。



「伊良湖、今日のデートは楽しかった?」

「ああ、楽しかった」

「そっか。アタシも今日は楽しかった。今日ここに伊良湖と一緒に来てよかった」



栗栖が俺の隣に座りながらデートの感想を言う。



「でもな~絶叫マシンで伊良湖が絶叫しなかったことだけが唯一心残りだな~」

「はは」



栗栖はまたも悔しそうに言う。



「ね、伊良湖。アタシとのこのデートで少しはアタシのこと、好きになった?」

「うーん・・・・・・すまない、わからない」

「そうか~・・・・・・・・・・」



栗栖は黙ったまま俺の手に自分の手を重ねる。



「伊良湖、こうされたらドキドキ、する?」

「ドキドキというのがよくわからない」

「へ?」



俺は栗栖に手を重ねられた正直な感想を言う。

栗栖はわからないという顔をする。



「誰かに手を握られたりしてドキドキしたこともないの?」

「ない」

「え・・・・・・・・?」



栗栖が俺の答えに少し黙る。



「伊良湖、アンタさ・・・・・・・人を好きになったことないの?」

「ない」

「そ、そうなんだ・・・・・・・・ん?てことは初恋もまだってこと?」

「ああ、そうなるな」



栗栖は突然何かに気づいたという顔をして俺を見る。

そしてその後うつむいて独り言を言い出す。



「ならアタシが伊良湖の初恋の相手になる可能性がってこと?これってチャンスじゃ・・・・・・・・」

「え、ど、どうした栗栖」

「あ、ううんなんでもない」



栗栖が突然何かぶつぶつ言い出したので何を言ってるのか問い質しすとなんでもないと言って再びこちらを見る。



「ね。アタシ、伊良湖の信頼を勝ち取って伊良湖が初めて好きになった人になってみせるから。

そして最後には"栗栖のことが好きだ"って言わせるから。覚悟してね」



そう言って栗栖は俺の唇にキスをする。

少しの間俺とキスし、観覧車を降りると



「じゃ、帰ろっか」



と言うので栗栖と一緒に遊園地を出て一緒に電車に乗る。

その後栗栖の家に戻りテレビを見たりして過ごしていると



「あ、8時になった。だから今ここで絶対断れない24時間は終わり」



と、栗の口から対決の罰ゲームである絶対断ってはいけない24時間の終了が宣告される。



「でもすぐに帰られると悲しいからもう少しいて」

「ああ。でも1時間だけだ」

「いいよ、1時間でもいいからいてほしい」



というわけで1時間延長して栗栖の家で時を過ごした後家に帰った。

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