4-2-6 俺は栗栖に起こされる
文章が短いですが段落構成の都合でここで切ります
「起きて。伊良湖、起きて」
誰かに体を揺さぶられる。
誰が俺の身体を・・・・・・・・・。
少し目を開けると目の前に栗栖がいた。
「やっと目を覚ました。おはよう」
ん?なんで栗栖がここに、ああそうか。栗栖の家に泊まったんだった。
「もう少し寝させてくれ」
「ダメ、寝させない」
栗栖は掛け布団を剥がす。
「ああ」
「そんなに恨めしそうにしないで。ほら、おはようのキス」
そう言って栗栖は仰向けになってる俺にキスをしてくる。
「んん、んぐ・・・・・・」
栗栖が突然俺の口に舌を入れ舐め回してくる。
俺は栗栖の舌を自分の舌で押しのけようとするが栗栖はそれに反応して自分の舌を俺の舌に絡ませてくる。
「れる、んん・・・・・・・」
栗栖は少しの間俺の唇と口内を犯した後
「これで目覚めたでしょ。朝食できてるから早く下に降りてきてね」
と唇を離してそう言って部屋を出る。
俺は体を起こし持ってきた服に着替えて下へと降りる。
「あ、来たね」
俺がリビングに入ると待ってたと言う感じで栗栖が話しかけてくる。
「適当に座って」
栗栖がそう言って座るように言うので座る。
目の前には典型的な和食の朝食がある。
俺が座ってから少しして栗栖が俺の反対側に座る。
「食べよ」
「ああ・・・・・いただきます」
「どうぞ」
俺は目の前にある朝食を食べる。
「うまいな。塩加減とかも俺好みだ」
「伊良湖はこれくらいが好みなのね。覚えとく」
言葉少なに俺と栗栖は朝食を食べ終える。
「ごちそうさまでした」
「お粗末様」
栗栖と一緒に食器を下げるときにふと訊いてみる。
「今日の朝食、栗栖が全部作ったのか?」
「そうだよ。お母さんが忙しいことが多いから自分でも料理できるようにって練習したんだ」
「そうか・・・・・・俺もそのうちできるようになっとこうかな」
俺の言葉に栗栖が敏感に反応する。
「ある程度はできたほうがいいと思うよ。何ならアタシが時間あるときに教えようか?」
「あああ・・・・・・・機会があるときにな」
「うん。その時にはきっちり教えてあげるから」
栗栖はニヤリとして食器を洗い始める。
「手伝おうか?」
「いい。これくらいは大丈夫」
「そうか」
栗栖は俺の申し出を断り食器を洗う。
「それよりも、デートの準備して」
「え?」
「え?じゃなくて。これが終わったらデート行くよ」
「アッハイ」
今の俺は栗栖のお願いを拒否する権利は実質ない。
栗栖の"お願い"には従うほかない。
デートの準備を済ませて玄関で待っていると
「お待たせ」
と言って栗栖がやってくる。
「ああ、行こうか・・・・・・ってどこに行くんだ?」
「今日のデートもアタシに任せて。それじゃ、出かけよっか」
「ああ、わかった」
栗栖と俺は家を出て栗栖が家のカギを閉める。
「今日はバイクで行けないところに行くから駅まで歩くよ」
「バイクで行けないところ?そんなところがあるのか?」
「あるんだよな~これが。ほら、駅まで行くよ」
バイクじゃ行けないところなんて相当なところだと思うが。
そんなことを思いながら今回のデートの目的地へと向かう。
「ほら、こっち」
「ん、あ。伊良湖・・・・・・」
歩きだしてすぐ俺が車道側に行って栗栖を塀のほうへと誘導する。
「ありがと」
「別にこれくらい」
栗栖の感謝の言葉に軽く返す。
「それにしても、今日の朝のあの一連の流れは何て言うか、完全に夫婦だったな」
駅へと向かって歩きだしてしばらくして俺はふとそんなことを思った。
「っていうか昨日から今までの俺と栗栖の行動はどう見てもカップル通り越して夫婦じゃ」
と思いながら歩いていると
「ん?どうかした?」
と栗栖が俺の顔を見て訊いてくる。
「な、何でもない」
「え~?何?何を思ってたの~?」
と右わきを左肘でうりうりさせながら栗栖が訊いてくる。
「何でもない。で、今日はどこに俺を連れて行くんだ?」
「それは着いてからのお楽しみ~」
栗栖はここでも目的地については教えてくれない。
バイクで行けない、でも電車ならたどり着ける。
一体どこなんだ?と思いながら俺は栗栖と一緒に目的地を目指した。
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