3-3-5 俺は姉になでなでされる
すみません
明日も9時以降に投稿します。
土曜日。
俺は今日あった250ccクラスのロードレース予選を無事一位で通過しホテルへ帰った。
「健くん、予選一位おめでとう」
予選を終えピットに帰りヘルメットを脱ぐとすぐ俺は姉に抱きしめられる。
「ね、姉さん。今は・・・・・・」
「ぎゅー」
姉はハグをやめないどころかもっと強くハグをしてくる。
「おうおうお熱いことで」
「いいぞもっとやれ!」
すると周囲から冷やかしの声が聞こえる。
姉のハグが終わるとレースでいつも会う人が俺の元へと来る。
「いやあ去年事故で入院したって聞いてたからどうかと思ってたんだよ。
全く変わってなくて安心した」
「今日の走りを見て心配が吹き飛んだぜ」
彼らの言葉に心配かけましたと一人ずつ言っていく。
予選が終わり撤収を完了してホテルへと戻る。
ホテルに風呂から出ると
「健くん、おいで♡」
と姉がベッドの上で仰向けになって手を広げてこっちに来るように俺に言う。
姉の服がなぜか微妙にはだけている。
「えっと、どうしたんですか?姉さん」
「ん?明日健くんが心気なく走れるように今のうちに健くんの悩みを解決しておかないとって思って」
・・・・・・・・・・うん。何が言いたいかは分かった。
でも何で服を若干はだけさせてエロい感じに言う必要が?
「はぁ」
「じゃ、健くん。わたしに跨って。ふとももあたりにね」
はい?
何言ってるんだ姉は。
「早く」
姉が急かしてくるのでお願い通り跨る。
すると俺の腕をつかんで自分のほうに引っ張ってくる。
俺は腕を引っ張られたことで姉の胸に顔を突っ込むように倒れこむ形となる。
「よしよし」
姉が胸に顔を埋める状態となった俺の顔を左腕で抑えて抱きしめながら右手で俺をなでる。
一体どうしたのかと訊こうにも胸のせいでしゃべれない。
しばらく俺をなでた後姉が抱きしめる力を緩めたので俺は顔を起こす。
「姉さん。さっきのは一体」
「昨日話してたこと。健くんがわたしたちの好意を疑ってるって。
だからね、わたしなりに健くんに対して好意を持ってるよって、少しでもいいから感じて欲しくて」
ああ、そういうこと。
確かに姉のさっきのなでなでは俺のことを好いているという気持ちがこもってた気がする。
「姉さんが俺に好意を持ってるというのはさっきのなでなでで少し感じることができました」
「そっか。健くん、もう少し上に跨って」
姉の指示に従って俺は位置を変える。
「こっちに倒れてきて」
と言うので倒れこむと姉が再び俺の頭をなで始める。
少しの間撫でた後姉は俺の顔を上げる。
「今のなでなではどうだった?」
「今のもすごく心地よかったです」
「うん」
姉が俺の言葉に満足そうな表情をする。
「ところで健くん。今の状態についてどう思う?」
「?」
すると姉が突然状況について聞いてくる。
「えっと、それはどういうことですか?」
「今さ、仰向けになってるわたしの上に健くん乗ってるでしょ?
つまり今健くんはお姉ちゃんであるわたしを押し倒して襲ってるのと同じ状態でしょ?
だからね、健くんがそんな状況に興奮してくれてるかなって」
姉から今の状態を指摘されて俺は気づく。
確かに今のこの状況、俺が姉を襲ってるようにしか見えない。
ああああああああああ!待って待ってでもこの今の状況って
「こ、これは姉さんがそうしろって」
「うん、だからさっきのは冗談。でもそのうち本当にしてくれるとうれしいな」
いやいや・・・・・・・・・・。
「それじゃ、今日はもう寝よっか」
「へ?あ、はい」
「健くん、お休みのキス、して?」
姉が目を潤ませてねだってくるので唇にキスをする。
「ありがとう。健くん、お休み」
姉はそういって掛布団をかけ俺を抱き寄せる。
その状態でお互いに眠りについた。
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