2-2-2 俺は姉を不安にさせてしまう
話の展開の都合でかなり短いです。
ご了承ください。
自分の部屋に入った瞬間部屋の中の光景に戸惑いが隠せなかった。
俺が寝間着をとりに部屋を戻ったときは布団は敷いてなかったはずだ
なのに今、真っ暗な部屋の中でなぜか俺の布団が敷いてある。
しかもそれは不自然にふくらんでいる。
明らかに誰かがいる。誰なのかは見なくてもわかる。
掛け布団を払いのけた瞬間
「わたしだ」
と姉が言うので
「お前だったのか!?」
とわざとらしく俺は驚く。
「て、そうではなくてですね。なんで姉さんは俺の部屋に来て俺の布団を敷いてその中で待ってたんですか?」
「今日一緒に寝たいから」
姉は俺の布団に入っていた理由をすさまじく簡潔に言う。
「はぁ、そうですか・・・・・・」
「でもよくよく考えてみたら一緒に寝るときっていつも健くんのお布団なんだよね。
いつも健くんの布団ばかりだとマンネリになるから今夜はお姉ちゃんの布団で一緒に寝よ?」
姉に自分のベッドで一緒に寝ようと言われる。
もしかして今日一緒に寝たいのは・・・・・・・。
「いいですよ」
「本当?じゃぁわたしの部屋に来て」
俺は姉の後ろについて部屋に入る。
姉はベッドに入ると敷布団を捲って
「健くん、おいで」
と布団の中に誘ってくる。
俺は黙って姉のベッドに入り隣に行く。
「電気消すよ」
姉が照明をリモコンを操作して落とす。
「健くん。おやすみのキスをして」
とまたも俺にキスをねだる。
俺は姉の唇に軽くキスをする。
「ふふ、お休みなさい」
そう言って俺のことを抱きしめながら眠りにつく。
姉に抱き枕にされながら俺も眠りについた。
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翌日。
目覚ましの音で目が覚める。
「・・・・・・・・・・?」
目覚まし?
時間は・・・・・・・7時。
「なんでこんな時間に」
確かに今日はバイトがある日だがこんなに早くは・・・・・・・いや、そういや俺は昨日姉のベッドで寝たんだった。
てことは
「んん~」
目覚ましの音で起きた姉が手を伸ばしてアラームを止める。
「健くんおはよ~」
そう言って姉は俺に頬ずりをする。
「姉さん」
「ん~?」
「もしかして今日は俺のことを起こすつもりだったんですか?」
俺は姉にそう問いかけると
「そうだよ~」
と間延びした声で姉は答える。
「でも昨日は一緒に寝たからこの時間に設定した意味がなくなっちゃけどね」
と言って姉は体を起こす。
「さ、下に行って朝ごはん食べよ」
姉のその言葉に従い下に降りて朝食をとる。
そしてバイトに行く準備をして
「行ってきます」
と言って行こうとすると姉が
「待って」
と俺を止める。
「何ですか?」
「行ってきますのキスして」
姉が言うのでキスをする。
「ありがとう」
「どうしてまた」
「なんだかね、今日健くんが遠くに行っちゃう気がして」
俺は姉がそんなことを言うので
「俺はあれでもあの事故から何とかですが生きて帰ってきた人間ですよ?
そうそう死にませんし今はまだ死ぬわけにはいきません」
と言って安心させようとする。
「うん、わかってるんだけどね・・・・・・・でもときどき不安になるの。
健くんがふとした瞬間に今度こそいなくなってしまうんじゃないかって」
姉はそれでも不安を拭い切れないようだ。
でもそうだな。俺の場合は姉の不安を俺自身の言葉で払拭することは不可能だ。
それでも・・・・・・俺は姉を安心させるための言葉を言う。
「姉さん。俺は天寿を全うするまでは死にません。安心してください」
「・・・・・・・・うん。今日も事故にあわないように気をつけてね」
「はい」
姉は不安がりながらもなんとか俺の言葉に納得してくれたのでバイトへと出かける。
「・・・・・・・・・・・・・・思えばあの事故から1年経ったのか」
俺はバイトへ行く道すがらあのときのことを思い出す。
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