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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
2章 二人の美少女とデート
33/214

2-1-9   俺は姉と先輩の口喧嘩を止めようとする

一区切りとするために文章が少し短いです。

綾瀬が店から出てきたので気づかれないように後をつける。



「あの女、あんなでかい車に乗ってるのか。都合がいい。あれだけでかけりゃ見失うこともない」



俺はすぐ車に戻り綾瀬の車が出てくるのを待つ。



「お、出てきた。早速追いかけるか」



俺が車を発進させた瞬間その後ろに車が一台割って入る。



「ちっ。まぁいい。見えないわけじゃねぇし」



俺はそのまま後ろにつく。

後ろについて行ってたらいつの間にか綾瀬の車が遠くに。



「クソ。追い越すか」



俺が前の車を追い越そうとした瞬間前の車がそれに合わせてブロックしてくる。



「追い越しをブロックしやがってこのクソが!」



そう思うも気づけばすでに綾瀬の車はいない。

見失った以上追跡しても意味がない。



「次は絶対特定してやる」



と俺は車の中でつぶやいた。





**********************************************************************************



「すみません。家まで送ってもらった上にバイク下してもらって。ありがとうございます」



俺は綾瀬先輩に家まで乗せてもらったお礼とバイクを降ろしてもらったことに対して感謝の言葉を言う。



「いいのよ。大事な旦那様のためだもの。気にしないで」


俺、綾瀬先輩と結婚してませんよ。

そのつっこみをしても意味がないと思いあえてせず綾瀬先輩に荷台から下してもらったバイクを玄関まで押す。



「さて、健一郎くんがバイクを置いたらご家族にご挨拶しに行きましょう」

「えっと、何言ってるんですか綾瀬先輩」



俺がバイクを押していくのについて行きながら綾瀬先輩はそんなことを言い出す。



「あら、だって私達相思相愛じゃない。それに結婚するのだからどちらにしろご挨拶に伺わなければならないじゃない」

「俺は綾瀬先輩と結婚するなんて一言も言ってません!」



といって俺が玄関にバイクを置いた瞬間



ピーンポーン



綾瀬先輩が俺の家のインターフォンを押す。



「ちょ!?綾瀬先輩インターホン押しちゃったよ!」



俺は綾瀬先輩がインターフォンを押したことに焦り



「綾瀬先輩、本当に挨拶する気なんですか!?」



と訊いた刹那玄関の扉が開く。



「はい、どちらさまで・・・・・・・・・・・・・・・えっ?」



運が悪いことに、綾瀬先輩が押したインターフォンで玄関に出てきたのは俺の姉だった。



「夜分遅くにすみません。私、綾瀬と申します」

「あらあらご丁寧にどうも」



綾瀬先輩と姉が互いに挨拶をする。

だがその雰囲気はどこまでもギスギスとしている。



「本日はどのようなご用件で?」

「ええ、健一郎くんのお父様へのご挨拶とお付き合いをさせていただいてる旨の報告に参りました」

「あらあら、面白いことを言うのね綾瀬さん。健くんがあなたと付き合ってるだなんて聞いてないけど。それに、健くんの彼女はわたしなんだけど」



え、俺は姉と恋人同士になった覚えはないんですが。

っていうか綾瀬先輩も俺とはただの先輩後輩ですよね?

二人が俺が恋人同士になろうと言ってないのに互いに俺の彼女は私だと言い張っている件。



「あなたこそおかしなことをおっしゃいますのね。姉弟で付き合ってるだなんて」

「わたしと健くんにはその煽りは通じないとこの前教えたはずだけど」



そして姉と綾瀬先輩との間で口喧嘩が勃発する。



このままだとまずい。

綾瀬先輩と姉を止めなければ。

俺が止めに入ろうとした瞬間



「玄関で誰と話してるんだ静」



という野太い声が玄関の奥から聞こえてくる。



「・・・・・・ん、あんた」

「今晩は。お久しぶりです、巌さん」



父が綾瀬先輩の姿を見た瞬間険しい顔になる。



「お前、やっぱり」

「はい、綾瀬典史の娘の綾瀬桔梗と申します。本日は健一郎くんを家までお送りするのと同時にご挨拶にと思いまして」

「悪いがもう夜だし挨拶はまた次にしてくれ」



父が追い返すような言葉を言うと



「委細承知しました。また後日お伺いしますね」



綾瀬先輩が父の言葉にそのように返してなぜか俺のほうに向かってくる。

そして俺の目の前まできて



「んっ」



俺の唇に軽くキスをする。



「また学校でね、健一郎くん」



と言って綾瀬先輩は去っていった。



父は呆気にとられた顔で、姉は激しい嫉妬に満ちた顔で綾瀬先輩が去っていくのを見ていた。

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